こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

小学校の通信簿が出て来た

 義務教育第一の関門、それが小学校です。しっかり通って免許皆伝となり今日の私がある。 

 そうしてしっかり通っている子供の成長ってのは親的にはとっても嬉しい。親は学期ごとの通信簿だって成長の記録として楽しく読んで保存しがちなそうな。その証拠に我が家の親はしっかりそれを残していて、この度それが出て来た。棚の奥に割りと長いこと眠っていたのだ。

 

 せっかくなので見るじゃないか。すると色々気づきがある。

 御苦労なことで先生はこちらの事をいちいち記録している。まずは学期ごとの登校日数が記録されている。そこを見ると脅威の出席率で笑った。どんだけ行ってるねん。皆勤賞だった。

 1秒だってここにいられないレベルではないが、学校ってのはどっちかというと嫌いだったかも。給食だけ食いにいくところって感じで6年間通ったものなぁ。

 

 ズル休みはそりゃしたかったさ。学校なんて行かないでもやることは山程ある。レンタルしてきたアニメや特撮のビデオが見たい。ゲームもしたいし図書館で本も読みたい。たまには体を動かす目的で公園で缶蹴りもしたい。

 正直昼間っから汚い小部屋の中で長時間座っているのが勿体ないと思っていたくらいだ。頭も体ももっと別の事に使いたかった。

 でも学業を疎かにするのを許さない家庭だったから病気でもないのに家にいると追い出される。文句を言って登校拒否なんてかませば多分殴られていた。そういう厳しいお家柄です。

 サボれる家庭環境に無い上にこの体の丈夫さだ。病気がないからもう学校に行く以外道がない。

 頭の中は学校向けな人間ではないものの、その他の都合を見ればつくづく学校向けだったな。それとこれは学校側にとって都合が良いことだが、私というお子様は勉強が好きではないが得意だった。嫌いでも物の上手なれなパターンも稀にある。成績は上々だったと記録にも残っていた。良き良き。

 

 病気で休んでいる同級生や兄弟が羨ましいと思うこともあったぜ。だって布団の中でマンガも読めるしゲームも出来る。病気になったのならその立場を有効活用して楽しいことも出来たってものだ。

 今思えばこんだけ通っている人も少ないから私が損している。持っている趣味的に家にいる時間が少ない程損だし。

 そうは思っても健康な体に産んでくれたこと、その後も病気しない環境で育ててくれた親には感謝だ。私だって子供として出来た方だったが、親は親でしっかりその役割を果たせていた。これも良き良き。

 こんなカビの生えかけた古の記録書を見ても色々と思うことがある。

 

 次にびっくりなのは先生のコメント。このコメントは書くスペースが思った以上に広い。多分全部埋めろと上から言われているのか、与えられた欄にはマックスでなんか色々書いている。小さい字でびっしりと、しかも全部手書き。これを1クラス分全部ってやばいな。絶対やりたくねぇって思った。気が遠くなるぜ。

 

 先生が居眠りしているわけもないので、生活態度や授業態度については、良く見た上でテキトー無しのマジでしっかり書いている。よく子供を見ているんだなぁと感心する。

 こんなのまるで私のことではない!というバカな事は書いていない。ちゃんと私の事が書かれている。こういう事をやった、言ったと手書きでしっかり書いている。

 えらいなぁ。よそのガキをこうもちゃんと、それもたくさんいるのを一人ひとり見て書いているのか。観察眼ってのも鍛えている仕事なんだな。その上で授業の面倒も見ているのだから本当に疲れそうな仕事だな。

 

 コレのひな型ってのは学校ごとで違うのか知らないが、私の学校のは結構な量を書かされている。もっと簡略された楽な学校もあるのかな。そういう違いがあれば転勤回数の多い先生同士でどこの学校のがシンドかったみたいな意見交換を子供に聞こえない所でやっていそう。ていうか最近だったら全部パソコン入力とかにでもなっていそう。手書きはシンドいって。ペンのインクめっちゃ減るだろうに。

 

 担任は1人でこの量だからマジでしんどいだろうな。1人にもしかすると1時間近くかかっているのかも。そりゃ先生がしんどいって意見も少なくない数聞くわけだ。

 私は学校なら生徒としてだけで通い尽くしたから、先生になってまた戻るなんて考えたくないなぁ~。義務教育の終わりくらいにだって先生を見てそう思っていたが、こうして先生の仕事の記録を今日に見るともっとそう思えてきた。

 でも頑張る先生のことは応援しています。

 

 給食のお残しは無しでめちゃ食うのが速い。そんで人のも食う勢いだって事も書かれていた。払った給食費は無駄なく私の腹に還元されている。それは良かった。

 ホント給食の時間は楽しかったなぁ。美味かったし。でも量が少ないんだよな。足りないからおにぎりとか持ち込んだら普通に指導受けたわ。それと微妙にお昼の時間が遅かったな。そこも学校ごとで差があるのかもだけど。当時はもっと早くメシの時間にしろやって思ったものだ。

 

 こうして振り返ると、小学校って通っている当時はここが一番オモロイくらいに思っていたけど、今ならつまんないから戻りたくないってなる。今のがオモロイ。当時はそこ以外社会の場を知らないから少ない知識と柔な価値観でそうなっていたんだな。まぁ通っている段階でつまらんを連発するよりは良いか。家が好きだったけど学校も行ったら行ったらで損なく楽しんでいたし。

 

 外にはこんな所よりもっと楽しく面白く大好きになれる色んなものがある。振り返ってそう思えるのがあそこに通った価値なのかもしれない。

 時間は有限であって無限ではない。じゃあつまらないを回避して面白いを掴めるのが一番だ。つまらないを知っていないとその思考にはならない。最初のつまらないを学ばせるのが小学校の役割だったのだなぁ。

 

 そんな感じで「なんだそれ?」な意見をまとめることが出来た。そのきっかけをくれた昔の通信簿はもういらんかな。いらんかったら捨てればと親には言っといた。

 今を楽しく生きる私は、過去を蔑ろにするとは言わずともあまり親しくしない。そんな前向きなドライさがあっても良いじゃないか。

 

 まぁでも人生は適度に振り返ることでより前進出来る良いきっかけにもなる。結果良い事があった秋でした。

 

 

スポンサードリンク