こしのり漫遊記

どうも 漫遊の民 こしのりです。

自転車の後輪交換が思ったよりシンドかった

 いや~よく走った。一体このタイヤでどのくらいの距離人生を走って来たのだろうか。擦り切れ具合から人生の深みが見えるような見えないような。やっぱり見えんか。

 

 まぁ飯を食いに行くとか、マンガ、CD、ゲームの趣味関連の買い物に向かうための移動で使うのがメインだったのだけど。

 

 その後輪タイヤも多分10年以上交換していない。前輪は先に逝ってしまったので最近交換している。

 割りと高頻度で乗っているのに交換までの期間がこうも長いのは、整備不良の域に達しているかも。しかしこういうのって周囲は当然、乗っている方も何か起きてからじゃないと異常があると分からなかったりするんだよな。

 

 で、先日のことだ。走っていると後輪がなんというか、地面に設置した時にぐらつくっていうか、横にずれるような明らかに変な感じがした。 

 これは目視してすぐに異常ありと分かった。一部が破けている。バーストっていうやつか。長年に渡ってかかりまくった負荷が爆散して表面を破いた。歴史だなぁ。

 新車の時にはボコボコした溝が綺麗に一周続いていたタイヤ表面だが、今見ればどこもかしこもツルッツル。これじゃ危ないわな。

 

 何かあればすぐに取り替えてみようと思い、タイヤカバーとチューブは同じサイズの物を安売り時にゲッツして用意していた。

 これは面倒臭いけど取り替えるしかない。マジで嫌なんだけど。でもショップに行くのもそれはそれで面倒だし、何よりも金を取られるのが嫌なんだよな。

 生活の移動においての必需品であり、公道を走る乗り物でもあるのだから、そこは金を落としても損なことはないのだが、それでもねぇ~。ワンチャン自分で行けるならそうしたいじゃないか。なによりも自転車を色々いじって何かプロっぽい仕事が出来たら格好良いじゃん。と無駄に意識とやる気が高い私がいる。

 

 以前にも構造がどうなっているのだろう?という好奇心から分解をしたことがある。暇だよな。なのでだいたいこうなっているという理屈は分かってはいる。分かってはいるのだが、分かったままにアクションに移せるかというと、いつだってそうとは限らない。たまにはミスる。今回がそれだったね。

 

 かなり久しぶりにチャリの後輪を外した。見た感じシンプルな乗り物に思えるけど、それもマジで見た目だけ。各部位は実に細かくパーツが組まれている。すごいな、自転車の後ろ半分だけでもこれだけ知恵から絞った技術が搭載されているのか。軽く感動&故に面倒。

 そうなのだ。こういうのは分解は楽しくて楽なのだが、戻すのがどういうわけか上手く行かなかったりする。

 

 新しく後輪をセットしたは良いが、もう一度バラバラになったのを戻すのにすごい時間がかかった。久しぶりだからやっぱり忘れているなぁ。修理屋じゃないからこんなの人生で何度も行うものじゃないし。

 

 ていうか後輪外しってあの厄介なチェーン外しもあるからマジで面倒。ここ最近で一番面倒だなって思った作業となった。人生でもかなり上位の面倒くさい仕事だった。

 

 自分なら行ける。極めてスマートに行ける。という特別器用でもないくせして謎の自信があった。だからここまで手間取ったのに何かショック。人は、中でもより人をやっている私は万能ではないのね。身の丈を思い知りました。

 

 今回の事について家族から意見を受けました。

「そもそも自転車が壊れて自分で直すって発想がありえん」

「ケチすぎる」

 そんな事を言われました。確かに自分で直すヤツっていないよな。絶対疲れるしプロより速くできるわけないし。

 

 思った以上に黒い油が出て、ていうかたまには飛び散って服も手も汚れた。

 こうして額に油混じりの黒い汗を流して地道に働く職人の人生を思うと、それはそれで素敵な生き方にも思えてくる。私ってばシンドい想いをする中でも揺るがずポエマー。

 

 たかが自転車でも素人技術で挑むとここまで苦戦する。じゃあバイクや車はもう手に負えんな。将来の進路としてそちらに舵を取らなかったのは、直感と運命でそうなっていたんだな。

 

 めちゃ疲れました。こんなにケチケチとタイヤ1つセットするだけでこの疲労感かぁ。しかしその後食った飯は美味かったぜ。

 とりあえずちゃんとセットできた。試しに乗ってみると安定感がすごい。破れたタイヤみたいにグラグラしない。チェーンに油も差したし、ついでに張り直して運転するのにベストな状態に仕上げた。これで風を切るのは気持ち良い。

 この達成感は多くとはシェア出来ないかもしれない。やったヤツしか味わえない。

 

 結果、シンドいからもうやりたくないとは思ったけど、振り返ると皆楽しい思い出でした。

 人間ってオチが良ければ過程のことはうやむやにするっていう都合の良い解釈が出来る生き物だよね。あんなに文句垂れても最後に気持ちよくなったら最終的な感想はそれになるんだもの。私も単純。

 

 ここで思うことがある。後輪外しのごく初期の過程で15ミリナットを回す作業がある。この15ミリを回すレンチとかスパナってそこらにありそうで無いよな。

 我が家の大人達もそれなりに日曜大工人間なので、工具一式が揃ったボックスを所持している。その手のセットの中に意外と15ミリを回す装置が入っていない。

 レンチセットなんて便利な物もあるけど12、14があって次は飛んで16になっていたりする。15って常用しないものなのか。思えば自転車以外何に使われてるんだ?という明日から特に使う用もない気づきあり。

 

 このサイズだけ無いから100均で買って来たし。ていうか今では工具も100円で買えるのか。安いとショボいのかといえばそうでもなく、普通に回せたのでしっかり役立っている。モンキーレンチだとナメてしまって全く回らなかった。やっぱりジャストサイズのアイテムに限るぜ。

 

 昔から思うんだけど、こういうちょっと玄人っぽい工具を使いこなせたら格好良いよな。

 子供の頃ならせいぜいプラス、マイナスドライバーくらいしか使うことがない。それ以外のを使えるとなんか格好良い。漠然とした職人へのプラスイメージがある。

 

 なんだかんだあってもちゃんと作業を完成させたら「すご~い」て家族に言われて気分も良い。

 普段アニメばかり見ているオタッキーな私でも工具を扱って自転車修理が出来る。そんな自分を愛せちゃうじゃないか。

 

 とまぁ色々あってもやっぱりプロに頼むのが一番安全。そしてなによりも速い。

 命を預ける乗り物のことだから、次からはケチらずに修理に出そうと想います。その他の人間にもそれを一番勧めたい。素人メンテは危ない。

 あと修理時期も秋だからギリセーフだったな。動かないようでしっかり動いているのか、作業をしているととても暑い。これは夏なら出来んぜ。

 面白いといえばそうだけど疲れるのでもうタイヤの取り外しは二度とやりたくないです。好きも嫌いも言っちゃう複雑な秋の出来事でした。

 

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