こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

トリフンッ!合図無き空からの襲撃

 良いじゃがいもをゲッツした。良い玉ねぎもゲッツした。そして良い鶏肉もゲッツした。これら素材を眺めながらすぐにも思うことがある。

 めっちゃグラタンにしてぇ~。めっちゃグラタン食いてぇ~。

 

 でもね、またアレが無いんだよ。その他は全部揃っているのにやっぱりアレがない。そう牛乳だ。

 グラタンをやろうってのに牛乳がないのはもうダメだろ。用意が面倒だが牛乳抜きじゃ戦えない現場がある。

 

 面倒臭いけど、ここでグラタンを諦める世界線を歩むのは嫌だ。面倒を被ってでもグラタンとご一緒する進路を取りたい。

 即断即決(それも間違わないやつ)が売りの私は、すぐにも愛車(10年以乗っている自転車)に跨ってスーパーを目指した。

 出発は朝の早い時間。この時間にグラタンに執念を燃やして冷たい風の中に顔面を突っ込むとか信じられん。というのが家族からの反応でした。でも行くしかねぇ。グラタンを諦められない私がいる!

 

 数日前にもココに愚痴を書いた気がするが、売り場を見てやっぱり牛乳たけぇよ!と思わわずにはいられない今日このごろ。

 ちょっとそこらへんの事を調べようと思い、家計管理をしっかりしている私は数年前の買物記録を見た。3年前の同じ日に同じ牛乳を買っている。これが世知辛くも怖い。20円くらい高くなっている。牛も過労が来ているのかな。

 牛乳を嫌う同級生が謎に多い青春を駆け抜けスパーキングしてきたのだが、私は牛乳が超好き。ワンチャン庭で牛を飼うのもアリかもって思っていたくらいだ。

 

 で、買ったわけさ。買ったならお外に用はねぇ。さっさと帰って温い中でアニメを見よう。

 その帰り道にとんでもない出会い頭の事故があった。それも空から来たやつと。

 家がそこに見えているまで迫った時、上着に何かがボトっと落ちた感覚が走った。雨上がりだったので、電線から雫が垂れたのだろう。そう想って下に目を向けるとめっちゃ白いんだけど。

 え?カルピス?原液?

 そう想うのも無理はない。白い雨なんて無いからな。

 

 家について駐輪したくらいに分かった。

 こいつは鳥の糞だ!つまりウ◯コやないか。

 

 マジかよ。幼き頃から今日まで野に山に川に突っ込んで鍛えて元気にやって来た私だが、鳥の糞にヒットしたことなんて初めて!

 これって頻繁にあることではないからな。皆毎日のように外に出て道を歩く。その道のずっと上のお空にはいつだって奴ら鳥が西へ東へ横行しているわけだ。毎日空から一定数落ちているはずだから、毎日どこの誰かにヒットしても不思議ではないが、この私に本日その番が周ってきたのは不思議だぁ。

 

 他人のウ◯コが降ってきたわけだが、どういうことだろう。怒り、恨み、不快感、どれもこなかった。

 マジカよ!と一人でいても大きな声が出て、次には笑ってしまった。もう笑うしかねぇ。

 

 自転車といっても私が漕げば速い速い。そのスピードでその道を行く。その時にお空にたまたま鳥がいて、たまたま脱糞をかます。色んな偶然がピッタリマッチしないとこの結果にはならない。

 私があと1秒でも速く、または遅くそこを通過すればヒットしなかった。自転車が道を行くスピードもウ◯コの落下スピードも速い。しっかり二つがゴッツンコする確率はめちゃ低いはず。

 

 なんかこうなると逆にラッキーだったような。もちろん汚いからそこは普通に嫌だけど、ウ◯コだけに運ももらえたような気がしてならないから後引く不快感はなかった。

 むしろまるっと振り返って感動したぜ。マジで人生初。

 

 ほぼ家の前で食らったから良かったけど、これが同級生と一緒に学校に行く途中だとか、会社で出張中にくらったりするとまた別のがっかり感が出てくるのかも。時と場所が良かった。人生二度目のヒットはもう来ないで欲しいかな。

 鳥が増えまくったらもっとヒット率が上がるよな。鳥がめちゃめちゃ集まってくるヒッチコックの怪作映画「鳥」を思い出した。思い出したついでにまた見てみるか。どこかにDVDあったし。

 

 というわけでウ◯コも運ももらった旅の果てで食ったグラタンは一層美味いと知る冬の日の記憶でした。一体どこで学んだのか最早覚えていないが、何故かグラタンが作れるんです。得意です。

 

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