こしのり漫遊記

どうも 漫遊の民 こしのりです。

絶好調なり~「ふたりはプリキュア Splash Star」

ふたりはプリキュア Splash Star」は、2006年2月から2007年1月まで放送した全49話のテレビアニメ。

 

 プリキュア3作目にして2代目のプリキュア。そしてふたりのシリーズとしてはラストのやつである。

 昨年放送したオトナプリキュアにSplash Starの二人が出てきたことで、子供時代も振り返っておこうとなりサクッと見てみた。そんな私の行動力は絶好調なり~。絶好調なり~は日向咲ちゃんの定番セリフです。コレを言う時が可愛い。

 

 そんな「絶好調なり~」が名言となった本作だが、グッズの興行成績はいまいちの不調だったとか。本当は先代のふたプリ同様こちらも2年ものとして構成していたというが、不調なら方向転換するしかないってことで1年で終わり、続く5人耐性のイエプリへと歴史は移っていった。アニメの奥にある大人の事情で色々話が変わってくるのがこの業界の真実。

 

 まぁコレはやはり先代が偉大だったこともあるし、別人でありながらも主人公2人のキャラデザを前作に寄せすぎたことで少々飽きが来たのだと思う。

 見る者の多くは子供、また多くは大きなお友達。こういう連中は流行りに敏感かつ移り変わりも速い。いつまでも同じ、または類似コンテンツにひっついてはいないのだ。原因は「飽き」かな。

 とはいってもSplash Starが駄作なのかというと全然そんなことはない。これが地球上初のプリキュアだったなら、こっちはこっちでしっかりヒットを飛ばせていたはず。特に悪いところは無かったっす。咲ちゃん、舞ちゃん、共に超可愛いっす。

 前作シリーズの流れに引っ張られての評価による不調ってことで、これ単品で見て悪いことはない。

 

 咲と舞のキャラデザがやはり前作の二人に似すぎているのと皆思ったはず。うちの家族もコレって前の二人と一緒なの?と違いが分かっていなかった。ここを思い切って見た目も中身もめっちゃ別人に変えて来たらもっと面白い反応があったかもしれない。とか言いつつもやっぱり私はSplash Starの二人が好きです。

 

 というわけで私としてはやっぱり絶好調なり~と言って問題ない楽しいアニメです。

 じゃあ感想とか、その他関係ない話とかを思いつくままに書き殴っていこう。

 

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内容

 チョッピ、フラッピの喋るネズミ達の故郷「泉の郷」は、アクダイカーン率いる悪の軍団の手に落ちてしまった。

 複数の泉から成る郷なのに、その名物の泉はどんどん枯らされてしまう。こうなったら悪党の排除と泉の復活を急がねば。

 

 というわけで、ねずみ達は我々の住む地球、またの名を「緑の郷」にやって来た。そして悪を駆逐する正義の使者プリキュアとして日向咲美翔舞の二人を選ぶ。

 二人は戦士プリキュアに変身してアクダイカーン達悪の一味と決死の戦いを繰り広げるのである。

 

感想

 新規ファンの獲得数がいまいちだった作品だということだが、その理由が初っ端に見られるかも。

 物語の取っ掛かりは前作とだいたい一緒かな。喋るネズミ達の世界が悪者に侵略され、別世界にいるギャルを捕まえて正義の戦士になってもらい逆襲を計る。もうコレは前に見たケース。なんなら次のプリキュア5でもそんな感じだし。ていうか泉だらけの郷って水浸しで湿気が多そうだな。

 またねずみ達の問題が地球に持ち込まれてギャルズの青春が荒れるやつか。いいじゃねぇか、何回でもそれでかかってこい!と戦うヒロイン好きの私は絶好調なノリで受け止めるのだ。こうやって生きていると、ストレスは少なく楽しみは多くな幸福度の高い人生が手に入ります。

 

 フラッピは山口勝平、チョッピは松来未祐と有名人が演じているじゃないか。松来未祐がまだ元気だった頃の芝居を令和に見るとは、またなんともセンチメンタル。良い役者でした。彼女の芝居が見れて良かったです。

 

 今回のプリキュアも二人セットで大変身。

 初変身だけど本能で文言が口から出てポーズも決まって色々と分かってしまう不思議。そのことについて咲がなんで初手で全部普通に行けちゃったんだろ?と自問するところが印象的。確かにな。急にメタい。これは先代のキュアブラックことなぎさちゃも同じ事を感じて口にしていた。バトルヒロインは皆この不思議を味わって乗り越えている。

 今回の戦闘前の口上「アコギな真似はおやめなさい!」は印象的。アコギなんて言葉を使うことなんてほぼないぞ。

 

 今回も可愛い子ちゃん二人が変身して肉弾戦バトルを行うものだが、ちょっとの変化も見えたかも。

 前回が可愛い女子にしてはガチり合い過ぎたからってことなのか、今回は同じ肉弾戦でもふわりと舞ったり、攻撃時にキラキラ粒子が出たりと何だか鮮やかで華やかなバトルスタイルだった。戦場に可憐に舞う華を見よってことね。

 

 最初はキュアブルームキュアイーグレットとして戦う。途中からはパワーアップしてフォームチェンジし、キュアブライト、キュアウィンディと名前も変わっている。フォームチェンジで名前も変わるのか。なんか珍しい。名前は全部格好良いな。

 ブルームが赤カラーなのは前作になかった色で新しい。 

 

 今作からの注目ポイントは満と薫の二人の存在。

 アクダイカーンの娘的ポジの敵側の戦士で、学生に化けてプリキュア達と学校生活を共にするようになる。敵の研究のために近づいた二人だけど、段々と人間の良さを知っり、最終的にはこちらに味方してくれる。

 前作に登場したキリヤくんも人間を知ったことで組織を裏切った向こうサイドのキャラだったけど、今回はこちら側について一緒に戦ってくれるってのが新しかった。最終戦プリキュアと満と薫の4人で向かうことになる。

 向こう産のキャラがこっちにつくとか熱いよな。プリキュアにはなっていないものの、最終戦ではこっち側の力を使って衣装チェンジも行っていた。優遇された敵キャラだった。

 

 最初は三白眼がすごくて全然笑わない怖いお姉さん二人だったけど、少しずつ人間らしくなっていく。そこが満と薫の良い所だった。

 注目すべきは、学校の同級生との繋がりだけでなく、咲の妹みのりちゃんの必殺の妹パワーでも丸くなっていく所。トゲトゲした女達だった彼女らも妹の癒やしの光の前では型無だな。みのりちゃんに萌えました。

 前作ではなぎさにうるさい弟がいたけど、今回は妹なのでやっぱり妹の方が助かる~となりました。(←何の話?)

 

 本来なら2年目もあったというので、そちらがあれば満と薫の活躍をもっと見られたかも。その中で更なる強化フォームや正式にプリキュアになる流れもあったのかもしれない。

 最終戦では明るめの衣装になったけど、それ以外の二人のバトル時の衣装はなんかダサいペアルックだった。そこは気になっていた。せっかく可愛いんだからもっと華やかな衣装を着れば?と思いながら見ていた。

 

 敵サイドの戦士もユニークで好きだった。

 5人の幹部怪人が順に襲ってくる。後半は復活怪人としてチームを組んでまた出てきた。

 この幹部達なのだが、新しいヤツが出る度におかしくて笑える。

 

 ミズ・シタターレのキャラ性は面白い。悪の幹部の中では紅一点。たまにアドリブなのかな?ってくらい変なやり取りもあったような。

 彼女は本部でふんぞり返ることなく、お店屋さんとかに変装して都度実地で作戦を進行させていた。行動力の女だな。色んな変装をしてくるからノリが良い。

 初期のプリキュアの敵は白目で怖いイメージがある。シタターレの目もそんな感じ。これ以降はもっと目を可愛く華やかに描く感じに変わって来て良かったね。

 

 一番笑ったのは5人目のキントレスキー。こいつが一番推しなキャラかもしれない。

 体が金ピカに光っていて筋トレマニアということでこのユニークな名前。こいつが敵なんだけど一番親しみが湧いて笑える。

 咲の絵が下手なのは、人物の筋肉や関節の認識が甘いからと指摘し、そこをちゃんと捕らえて描けと注意していた。筋トレ好きならではの指摘。

 プリキュアの事も鍛えるとか言い始めてトレーニングマニア過ぎる。今は鍛えて育てているから倒しにいかないという何言ってんだ?な事も言ってる。

 トレーニングマシンが揃った自分のトレーニングルームにプリキュアを誘ってどれでも好きに使えとサービスしたこともあった。

 咲の実家のパン屋のリピーターで親父さんとも仲が良いなど、こっちに馴染んでいて倒しづらいなぁと私なら思っちゃう設定。

 敵だけど悪いことをしたら謝るなど以外にも武人な態度を見せていた。こいつの言動には笑わせてもらったので好きです。

 後半に復活した時には、ミズ・シタターレと仲良しになって最終的にはデキていたみたい。後半も美味しいやつだった。

 

 咲のクラスメイト男子の星野 健太の声が竹内順子だった。プリキュア5の前にこっちでは男子役だったのか。男子役とプリキュアを両方やるとか何かすごい。 

 健太の漫才の相方になった宮迫くんは入野自由が演じていた。こちらもプリキュア5に出る前から参戦していたんだな。

 学級委員女子の安藤さんが好きでした。メガネのツインテお下げの委員長キャラとか貴重な属性です。

 学校の同級生との和む親交も結構描かれていて良かったです。でも健太くんのダジャレはプロでは通用しないと思う。

 

 ラスボスはアクダイカーンかと思いきや、裏ボスに控えるゴーヤーンがいた。これは読めていました。中盤くらいからゴーヤーンが何か怪しいからこいつが黒幕だろうなとなんとなくの当たりがついていた。

 ゴーヤーンが幹部の失敗を煽ってくるのがウザいけど、それも作品の定番。

 

 最終回エンディングは名場面詰め合わせの特殊仕様でぐっと来ちゃった。さよならではなく、また会おうを言って終わる爽やかエンド。で、ちゃんとまた会う未来があったから愛された良きコンテンツだよね。

 

 というわけでこちらのふたプリも悪くない。

 

 

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