こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2024年のアニメ感想(4月~6月)その5

 おぉ~今期のアニメも次々終わっていくなぁ。楽しいのからゴミまでマジで色々いたわぁ~。

 こうして色んなのを見送っていくと、優等生から劣等生まで色々いる子供の卒業を見送る先生ってこんな気分なのかな~とか思ったりする。こうして引き合いに出すあたり、もしかすると先生という仕事をナメているのかもしれないが、まぁとにかく色んなヤツがいるってことで、それは見る分には面白いものだ。

 天才からアホまで全て面倒を見る先生にもエールを送りながら、この春を彩った愛しきアニメ達を振り返って行こう。

 

 

アイドルマスター シャイニーカラーズ

アイドルマスター シャイニーカラーズ Blu-ray第1巻 [Blu-ray]

 また来たのかアイマス。昨年から新シリーズを連投じゃないか。ミリオンのヤツが終わったのがまだ記憶に新しい中、また追加アイドルが来るともう絶対に覚えられない。でも可愛い分にはいくらぶっ込まれても迷惑ではない。なんだかんだと前置きを置いても結局楽しそうだから見よう!とノリノリで視聴するのだ。

 

 今回も可愛い子ちゃんがたくさんいるぞ。やべぇ、名前が全然覚えられない。

 これに限らず1クールでこれだけ色んな新作を見れば、キャラ名はおろかタイトルすら覚えられないものもある。中には率先して記憶に残さないよう意識的にシャットアウトしているものもいくらかあったりなかったり(主に愛しきクソアニメに対して)。この春も記憶の管理が大変だ。

 

 たくさんいるアイドルが4チームに分かれ、各員アイドル活動(縮めてアイカツ)を捗らさせている。

 話数ごとに4チームのどれかをピックアップして、ドキュメントでも見ているような感じで楽しめた。皆可愛い子ちゃんなので目の保養になりました。

 可愛いならそれで良いかって感じで、あとの内容について特に文句とかはありません。 

「放課後クライマックスガールズ」は、すごく覚えやすくて良い名前だな。面白い。どこかのB級ラノベアニメのタイトルにもありそう。

 

 アイドルの祭典WINGに向けて皆頑張っておる。明日のアイドル人生に向かって翼を広げてブッコミをかけろ!という気概が伺えるこの祭典のネーミングが好み。アイドルでもそこらのパンピーでも望むのは明日へ向かって羽ばたく翼だものね。私は毎日広げて飛んでいます。

 でも翼を羽ばたかせて飛ぶって大変なんです。多くいるアイドル達だけど、アイドルの祭典WINGでは秒で敗退。敗退ぶりをがっつり描くこともなく、サクッと事後報告で皆ダメでした~と知る。そこを描くのが作品の本番では無かった模様。

 まぁ負けたんなら負けたでいつまでもくよくよしている場合ではない。翼ってのは休ませたら鈍る。というわけで最後は仲良く全チーム混合でスーパーライブを見せてくれた。負けたんなら負けたなりの次の出方としては良かった。次は頑張って最高の瞬間を見せたれ!

 最終回のライブは、ホントにアイドルのライブならこんな感じっぽいと思えるような迫力がありました。

 

 アイドル達も可愛かったが、山村響が癒し系ボイスで演じるスタッフのお姉さんの七草はづきも良かった。アイドルキャラではない会社のお姉さんだからおまけヒロインの感じなんだけど、その割にはどうゆうわけか一番好きになったかも。

 まぁ遠く光る星のアイドルよりも、限界まで手を伸ばせば手が届く地上の星を求めるのが最終的な人間心理の真実っすね。

 元気に喧しいギャルも悪くないけど、そことは真逆の物静かで癒し系のお姉さんも良いと分かる春でした。

 

 シナリオ以外でちょっと印象的なのは、なんだか全体的に静かなこと。BGMがとても静かなのだ。荘厳なアイドル世界と捉えることも出来るが、静か過ぎて寂しくない?

 特に気になる静かさが毎度のED曲。これだけアイドルがいて当然各員は持ち曲があるわけだ。なのにそれをEDソングにせず、その枠は静かなBGM。これは何でなんだ?せっかくの機会だからアイドルの曲を流せば良いのに。アニメ内で楽曲披露する時のライブシーンは迫力ある出来で良かったっす。皆可愛い。

 

 あとこれの最初の印象といえば、放送前からも2期が決定したとネット記事が上がっていたこと。そりゃアニメを見る前からの情報だから一番最初の思い出になるわな。

 しかし何もしない前から2期決定ってどういうことやねん?なかなか新しい切り口からの話題作りとなった。普通は1期の反応や売上を見て次を考えそうなものだが、それもまだの段階だから、本当は元から分割2クールで組んでいたんじゃないの?

 とにかくこの何もやらない前から続編決定ニュースには何か笑えた。面白い宣伝スタイルっすね。もちろん続編も見るよ。

 

アストロノオト

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 名前は「アストロノーカ」みたいだし、中身は「めぞん一刻」みたいだな~とウチのお兄ちゃんが言ってたアニメ。作中で「めぞん一刻」のタイトルをパロったポスターが出るシーンもあったからしっかり意識して作っているんだろうな。

 並み居る原作ありのクソアニメが跋扈する中、こちらはオリジナルアニメだったそうな。最近はマンガ雑誌を読まないし、ラノベってのはそもそも触れたこともないため、放送されたら全部新作のオリジナルの感覚で見ることになる。だからどれがオリジナルアニメか分からないんだよな。でも原作人気に頼らず、ここを第一発目に戦うオリジナルアニメを作りたいクリエイター熱は拍手&歓迎です。それに原作ものでも本当に原作人気があったのかと疑わずにはいられないものも多く出てきたしな。今期期待のオリジナル枠でした。

 

 昭和レトロな感じのアパートに暮らす住人達の騒々しい日常劇が展開する。

 管理人のお姉さんの正体は、宇宙からやってきたプリンセスで、主人公はアパートの食事を用意する料理人。この二人を中心にしたSF要素ありのラブコメだった。

 めぞん一刻のヒロインが未亡人だったことで、未亡人という人気要素を引っ張って来たかったのだろう。ヒロインのミラさんの正体が、ミボウ星のミボウ人という耳にしてややこしい独身設定だったのは一癖ある仕掛けだった。しょうもねぇと思う一方で、自分には思いつかないものだからまぁナイスアイデアじゃんとも思った。

 

 愉快な仲間達との共同生活、ラブコメ、SF、喋る犬など我々が好きな要素をミックスさせた良い感じのアニメだった。こういうの結構好きです。

 キービジュからドカンと掲げたキャッチコピーが「最終話で全部いただきます。」だったのも印象的。強気だな。同期放送作品の中には、1話目が最終話の初回いただきますスタイルのものが複数あった中、こちらは1クール丸々を戦い抜く気概でいる。じゃあ応援しましょう。それでは皆さん、最終回までしっかり見ていただかれて下さい。

 

 絵のタッチや色使いは好きだが、メインヒロインのミラさんの髪型がなんかネタな感じのする変な仕上がりでちょっと可愛さが足らないような~。最初はホラーな貞子枠だった所からさっぱり断髪した葵ちゃんの方が可愛かった。

 

 アパートの住人には、無職のパパさんがいたり、女装に興味がある男子のガキがいたり、地下アイドルがいたりと皆さん個性的で楽しい。

 住人の一人に爺さんがいて、そいつは三木眞一郎が演じている。三木眞一郎は今期だと「じいさんばあさん若返る」でもじいさんの役をしていたから、同期に2つもじいさん役をしたことになる。これは彼のキャリアとしては珍しいキャラのダブり方。

 

 途中からイケメン王子様キャラのショーインが地球に降り立ち、ミラさんのハートを射止めるなら主人公が敗色濃厚状態になって来た。もう宮坂くんは葵ちゃんとくっつけって思う。

 葵ちゃんが昆虫を食える催し物に参加していたのが印象的。私もちょっと食ってみたい。

 

 ショーインがラブホに見えて仕方ない城に住んでいて、終盤では実はラブホ型宇宙船と分かる。空飛ぶラブホはカオスで笑った。しかも敵に簡単に真っ二つにされてラブホ破壊の落ちになったし。後半でのショーインの落ちぶれスピードがすごかったのも印象的。

 

 皆のお家のあすトろ荘がまさかロボに変形して飛んでいくのは、1話段階では全く予想出来ないカオス展開だった。ラストははちゃめちゃだったけど、住んでいた人間達の進路としては割とリアルな歩み見せた素敵なエピローグになっていたと思う。終わりが良かったらアパートがロボになる、ラブホが飛ぶなどのバカカオス展開があってもトータル平和で良い作品だったと締めくくることが出来ます。人間の脳は面倒臭がりだから、過程のあれこれをすっ飛ばして最後だけ良い感じに帳尻合わせしようとするんだよね。

 正吉じいさんが人生を通して書きたかった作品の答えにたどり着き、その先で書いた作品のタイトルが本アニメのタイトル「アストロノオト」だったという落ちは、いただきますを過ぎてご馳走様な物だった。←?

 いただきますもご馳走様も、言えたその時が人生の幸福の実感時。つまり美味い物を食った時のことっすね。なんだかんだこのアニメも美味しく料理して満足に味わえました。人生幸福論で締めるハートフルアニメでした。結構好きでした。 

 

HIGHSPEED Étoile

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 新時代の車レースものが来た。今期だと「リンカイ!」とコイツが走る乙女アニメだった。この春始まるスピード狂達の宴を見よ!

 高性能ロボ搭載の未来型マシンということで、すぐにも偉大なる先輩アニメ「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」を思い出した。アスラーダのメスバージョンの声がして、それが田村ゆかりボイスだった。マジで関係ないけどブリード加賀、好きだったなぁ~と思いついたことなら何でも打ち込んで行くスタイルでやっていくしかない!

 

 1話目から知らんキャラ全部盛りで、誰なのさ&なんのさ祭だった。ていうのも新番組なら当たりの前のことなんだけどね。

 最初からフルスロットルでぶっ飛ばしアニメだな。よって最初こそ視聴者が乗り込めない爆速ハイスピード展開になっているが、徐々に向こうが、というよりこちらの有する歴戦のアニメ脳が慣れて良い感じにマッチしてくる。全話通してだと、なんだかんだ楽しめて好きでした。

 

 とにかく出てくる女子達が可愛い。出てくる声優達も豪華。アニメにも出てOP曲も歌ってくれているのはご存知奈々様(水樹奈々)。爆走する車も格好良い感じ。とりあえずビジュ良しな入り。

 

 主人公の輪堂凛ちゃんは元気なスピード狂ギャルで可愛い。でもコイツ、何にも知らねんだな。ド阿呆無知野郎だった。

 まずレースのルールやマナーも分かっていない。そこはしっかり勉強した上でハンドルを握れ。

 レース界のキング、クイーンの事も知らず、先輩を敬う新顔の弁えもなっていない。まぁそこは私も人の事を言えないけども。

 レースの外の日常回でキング、クイーンそれぞれと交流を深めることになる。この有名人を有名人と知らず、そこらで偶然会って仲良くなる流れが1クール内に二度も来るのには、天丼現象としてお腹一杯っすとなった者が結構いたはず。私は胃が元気なので別に大丈夫でした。

 

 搭乗者がいても何かあれば搭載ロボがアシストするから「じゃあ自分いらんやん」と自己の存在について疑問視する凛ちゃん。まぁ分かる。

 そんな一瞬の鬱ターンがあったものの、後は飄々としたもので、結局はお気楽にかっ飛ばすアニメだった。

 

 ぶっちゃけレースをしているよりも、オフ時に外で日常劇をしているターンの方が楽しいアニメでした。

 

 凛ちゃん役の和泉風花は、前期の怪作「まほあこ」でも主演を張った。二期連続で主演で来るとは、彼女の役者人生もハイスピードにペースを上げて来ているのかも。応援しますね。

 

 現在諸々渦中にある古谷徹が良い声で読み上げるナレーションも印象的。

 毎度冒頭お決まりのナレ「目指すはサーキットのエトワール!」は何気に今期の流行りワード(個人的な)。あとエトワールは一番星って意味だそうです。勉強になったね。

 

夜のクラゲは泳げない

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 鬱屈とした少女達が、そのモヤモヤの解放を願って奔走するオリジナル青春アニメ。とても楽しかった。

 似た境遇のキャラがいて、どちらも歌う系ということから同期放送の「ガルクラ」とやや要素が被る。だがそれぞれに差別化可能な光る点があったことから、簡単に潰し合いになる2作ではなかった。それぞれ良さを追えることから、敢えて同期放送にぶつけて良かった。

 テンプレ異世界ならどのクールでも似たようなのが食い合って何も残らない虚しいことになっているが、ヨルクラとガルクラはそれぞれ高め合って行ける良き配置でやってきたコンテンツだと思う。今期はこの2作を交互に見るのが楽しかった。

 

 シナリオもヒロインも良かった。キャラ絵が可愛らしい。

 皆良く藻掻いている。そして進んでいく。そこが良いよね。

 自分という人間を知らないし、知ろうとする思考の活発さも持たない乾いた子供も多くいるだろう。そんな中、メインキャラ達は人生を見つめて藻掻いて進む。そもそも藻掻くことをしない子もいるから、結果はともかく藻掻ける元気な生命力、人間力があるなら正直な人間性として愛せる。

 

 クリエイターとして自分より上の人物ならまだまだたくさんいる。そこを気にして落ち込むまひるちゃんの心理は実に正直で説得性がある。クリエイターなら皆一度はそこを気にするだろう。そして越えて行くしかないのだ。

 キウイちゃんの青春の苦悩は、私には全く共感がない内容だけど、過程と結果を見れば納得が行くし感心もする。それがこうなってこういう虚勢を張るVチューバーが生まれるのか、という流れはまぁ分かる。

 キウイちゃんは隠し巨乳キャラだったのか。そこをいやらしい目で見る男子キャラにはクロスチョップをお見舞いしたい。

 

 各員の青春の藻掻きを描いた濃い人間ドラマが売りの要素になっていた。キャラとシナリオを意図的にペラく描く昨今の異世界ものでは得られない満足感がここにある。まぁ極まったペラペラスカスカのカス人間ってのも一つの突飛な個性orユーモアとして楽しめるっちゃ楽しめるんだけどね。

 

 山ノ内花音の物語に見る芸能界ならではの闇を描く展開は興味深く印象深い。

 ネット社会が生んだ誹謗中傷や晒し行為の害悪性に突っ込む内容は、世相を反映したものだと言える。最近は特定からの晒しを忙しく行う活動家も多いとか。怖いね。あと皆暇かっ!

 花音がアイドルチームを脱退した事件がまさに現代社会の闇が反映されたもので怖い。エグいだろコレ。生き残りを賭けた女子アイドル界に身を置く女子ならではの心理で動く陰湿さがあった。湿っ気がある陰って好きじゃないんだよな~。

 花音のごく身近に晒しの犯人が潜んでいたという落ちはショッキング。性根の悪いアイドルのメロちゃんを演じた岡咲美保の芝居も印象的。今期は「転スラ」の味もスッポもなキャラ性を持つリムルくんも演じたが、こういう人間的悪さガンガンの闇ギャルの感じも良いじゃないか。

 

 閑話として楽しめたのは、三十路の地下アイドル みー子のアイドル道を描いた回。しかもみー子は子持ちバツイチだと分かる。バツイチだけど花丸なアイドルでした。全部通してこれが一番好きな話だったかもしれない。

 中の人の都合を言えば野暮ったいが、演じたキャラと年齢も近ければアイドル活動の経験でも共通するすみぺが演じてることに深い味わいがあった。すみぺも良き役者であり、良きアイドル、総じて良きタレントです。

 あと最終回でみー子ちゃんが遂に32歳になりました。 

 

 花音とキウイちゃんがバイク免許取得合宿に行く回も印象的。そこの2人の深まりを描くのかと意外だった。あと免許合宿って行ったことがないからこんな感じなのねと学びになった。人生ソロ活動が長くなると、合宿はじめ人とのお泊りが無理になるんだよね。

 

 飲んだくれな花音の姉貴を安済知佳が演じたのも印象的。昨年末に放送した「アンダーニンジャ」でも同じような飲んだくれお姉さんを演じていたと思い出す。また飲んだくれの芝居してんのかとツッコんで見ていた。好きな演技です。

 

 チームを組んで楽しくやってきたまひる達も多感な年頃のギャルだものってことで、たまには揉めてギスることもあった。なんでだろうか、これを知られると性格悪いって指摘を受けるんだけど、人がギスっているのを傍から(の中でも最前列)見るのが好きなんです。今期の女子達の青春ものならコレ以外にも「ガルクラ」「ささ恋」「ユーフォ3」あたりでもギスりターンが楽しい作品があった。春は人間同士が強く結ばるのにも、ちょっとギスって揉めるのにも適したシーズンです。

 

 なんだかんだあっても最終回は爽やかに締めくくる。

 チームで完成させた最高の作品のお披露目会をもってして、花音は立花ののかを脱し早川花音になった。それが分かってウルリと来ちゃう展開が良かった。あと花音のママンが守り無しの攻め攻めな髪型なのも思い出。

 

 今期の中ではかなり上物の作品でした。

 丁度これから夏だってことで、朝でも夜でも泳げよクラゲ共!と叫んで感想を終わろう。

 

koshinori.hatenablog.com

 

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