こしのり漫遊記

どうも 漫遊の民 こしのりです。

ネトフリで見たアニメ版ターミネーター「ターミネーター0」

ターミネーター0」は、2024年8月にNetflixで配信された全8話のSFアニメ。

 

 最近のネトフリではなんだか懐かしいものばかりやっているな。同時期に配信した「T・Pぼん」シーズン2、「君に届け」3期も懐かしの作品だし。ちょっと前にも悪魔くんガメラの昭和からもあるコンテンツのアニメ化まで行うし。懐かしい時代にスポットを当てた戦略で行っているのかな。これは良い傾向だと想います。

 で、次はターミネーターと来たかぁ。いつのSF映画やねん。次はエイリアンとかプレデターのアニメが来ても驚かないぞ。

 

 襲いかかるシュワちゃん型殺人ロボをなんとかするで有名なターミネーター。シリーズは複数あるが、私は一番最初のターミネーターしか見たことがない。日本語吹き替えボイスが玄田哲章だったのは思い出。あの野太い声が良いよね。

 そのターミネーターだが、オリジナルよりもっと前に知ったのは、クレヨンしんちゃんのアニメがきっかけだった。思い出したのでまずはそのことを語ろう。

 家にあった古いビデオに、しんちゃんの古い放送回が録画されていた。その内容は、未来から女型の殺人ロボがしんちゃんをターミネイトしにくるというものだった。未来からしんちゃんをサポートするため、大人になった風間くんも登場したんだよな。

 基本として幼稚園児のゆったりまったりでおバカな日常を見ていくアニメでめっちゃSFしているから目立ったイレギュラー回になっていた。

 未来世界ではスーパーコンピュータが登場しているのだけど、しんちゃんがバカみたいなことを言ってスーパーコンピュータを困らせてバグらせる事件を起こしてくれた。

 こうなるとしんちゃんのことはロボ業界的にウイルス認定するしかない。賢いコンピュータは、しんちゃんとの出会いをなかったことにするため、過去世界のしんちゃんを殺るという時を越えたマーダーミッションを開始するのである。

 それを知った正義の機関みたいなのに風間くんが所属していて、確かあみだくじかなにかのテキトー判断でしんちゃんのボディガードを任され、彼も過去世界に飛んでくる。

 で、現代であれこれやるみたいな話だったはず。とにかく風間くんは現代でも未来でもしんちゃん経由で酷い目にあっていた。残念エリートボーイだった。

 これは当時元ネタの「ターミネーター」を全く知らずに見ていたんだよな。ずっと後にターミネーターを知ったし。

 いくらギャグアニメのしんちゃんといえども、ロボはマジに強いから、ガキの頃に見たらちょっとだけ怖かった。ちょっとだけね。

 それからどうせ狙われるなら玄田哲章ボイスのゴツいお兄さんよりもイケてるギャルタイプの方が良いなぁとも思った。どうせならの話で基本的に付け狙われるのは嫌だけどね。

 あとこれの他にはこち亀にもターミネーチャンというメスのロボが出てきたことがあったような。何れも古い時代のお話。

 

 で、そのターミネーターがしんちゃんのネタではなく、今回は単体で初アニメ化したとのこと。だったら避けて通ることはないわな。じゃあ見るか。

 

【ターミネーター 0】監督 工藤雅史 全8話 2枚組 (日本語字幕・未開封)

 

 アニメはアニメでオリジナル展開である。シュワちゃんターミネーターが出てくるわけではない。

 本作の舞台はまさかの日本。でも出てくる人は外国の人なんだな。ターミネーターに狙われる主要人物は黒人の科学者だったし。

 意外なことに近未来世界ではなく、主となる舞台は日本でしかも1997年という昔の世界だった。まだ20世紀やないかい。もうちょっと進んだ時代が来ると思ったよ。

 1話目冒頭は、ターミネーターと人間の迫力あるバトルから開幕する。最初からめちゃアクションしていると思ったところで古い世界の日本に飛ぶからどういうことだろうと興味が湧く導入だった。 

 

 序盤で街全体を見せるシーンでは、当時売出中のアイテムだったポケベルの売り出し広告が見えたりする。これは古い。親が「ポケベルが鳴らなくて」の8cmシングルCDを持っていたぞ。きっかけが意外すぎるんだけど、このアニメを見て思い出したからまた曲を聴いてみたりもしたし。人生何がきっかけで何と懐かしの再会となるかマジで読めないものだ。

 

 そんなポケベル時代なのに、あとはかなりパラレルワールドで、リアルの本日の世界よりも情報技術が進んでいる。

 97年なのにロボ社会が極まっていて、ロボのパトロール隊員がいたり、ショップにもロボ店員がいる。おもちゃ屋には子供用の電脳猫型ロボが売っていたりと、時代感としてなんともカオス。

 違和感だな。この古い世界、しかも日本でロボ社会、でもメインの人物は外国人。なんか不穏と波乱が来そうな予感がすごい。

 

 お次は2022年の世界も描かれ、その世界から刺客が来る。殺人ロボが現代の科学者マルコムおじさんを狙ってくる。もう一人は女戦士のボディガードもやってくる。

 これだけロボ社会が進んだ世界でも武器調達には困難するようだ。未来から来た女戦士は、武器を調達しようにも97年の日本では勝手が悪すぎると言っていた。ロボはそこらにいても未来的武器は身近ではないんだ。

 ここで家政婦ロボのミサキさんが武器や科学の社会について言及する内容が印象的。97年世界から見た2年前の世界では、地下鉄が科学の攻撃にあったという内容を話していた。これはあれだな、リアルにもあったサリンを撒くやつだろ。そんなちょっと暗い内容にも迫っていた。

 

 やることは未来世界から来たロボがマルコムおじさんを襲うという内容。その肝心なマルコムおじさんは、世界を統治するかのようなすごいシステム「ココロ」と長々と対話して部屋から出てこない。マジでいつまで喋ってんの?となったのも私のホントの心。

 その間、表ではマルコムおじさんはの子供達、家のお手伝いさんのミサキ、未来から来た女戦士がロボとドンパチやって大変なことになっている。

 マルコムとココロの会話内容なのだが、これが理にかなった進歩的で実用的なディベートと捉えることも出来れば、ごちゃごちゃと分からんことを言ってうるさいとも取れてしまうから、聞く人によって感想が極端になるかも。

 ロボと人間が共存して未来を歩むことは可能なのか、ロボと人間が争えば人間同士の争い以上にとんでもないことになるなど、真面目に考えさせられる内容ではあった。そういうことが言いたい小難しく、七面倒臭い面も持つアニメだった。

 確かにそこについては考える意味がある。ロボと人間の世界といえばの映画「アイ,ロボット」や「A.I.」を見た時にも、ロボが普及することで便利だけどヤバいこともあるかもと思ったものだ。

 まぁグダグダうるさいとはちょっとだけ思ったけど、マルコムとココロのやり取りが全く不要だとは言えない。でも根を詰めて考えすぎても結果未来は分からんよくらいに思えた。

 なんだかんだ言っても、結局の所は実際にその世界で生きてみないと分からない。思考の放棄とも呼べちゃいそうなそれが答えだと思います。

 

 ターミネーターに追いかけられてバトルしてのSFアクションには、アニメ的見応えがあって楽しめた。

 ミサキが意外にも重要人物で、マルコムと共に未来から来たという点でまた見ていく時代が増えて混乱する。1997年、2022年以外の他の時代にも意識を向けることになり、なんか頭がゴチャついたぜ。

 

 今期作品だと「ATRI -My Dear Moments-」「僕の妻は感情がない」も人とロボの共存がテーマのアニメになっていた。そこに「ターミネーター」のアニメも来て、思った以上にロボと戯れる楽しい夏になった。

 それら全部見ることでロボロボしい夏になって良かったです。

 

 

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