我が家のテレビを見て思う。そういえばこのテレビも購入から早いもので10年。
テレビっ子の私はこ10年の間、ほぼ毎日数時間このテレビで番組を見続けた。10年間ほぼ休み無く仕事をし続けたこのテレビ、当時一番小さくて安かったPanasonicのVIERAは、一体何時間映像を移し続けたのだろう。そしていくら電気代を絞ったのだろう。どこかにそんなデータが分かるものがあれば良いのにと思った。コイツもすっかり青春を駆け抜けた仲間になったな。
優秀なPanasonicが出す物なんて特にそうだが、昨今の家電は丈夫で滅多に故障しない。加えて私はメカに優しく接するので、二つの要因から物持ちが良くなるのは必須となる。こいつにもあと5年は戦って欲しい。
そんな相棒のコイツを買った理由はしっかり覚えている。それはアナログ放送が終了してデジタル放送に以降するというテレビ時代に起きた革命的なにかに備えるためだった。
それ以前には安心の4:3画角のステレオテレビを7、8年くらい使っていて、そいつもまだまだ現役でイケる状態だった。ちなみに多分韓国産の謎メーカーのものだった。父が2000円くらいで買ってきたテレビだった。謎メーカーの安物の割には長く戦かってくれた。
まだ動ける一つ前の相棒がいたが、綺麗なデジタル画質を楽しみたいので、それに対応したテレビを親に買ってもらったわな。
アナログからデジタルへ、テレビ電波も形を変えて行く流れとなった。そして2011年7月、表向きにはアナログ放送の終焉を迎えることとなる。
当時は「テレビが変わる、地デジに変わる、チェンジ2011」な~んてフレーズをキャッチーに歌ったこの年の半分くらいまで限定の流行りソングがあったのが記憶に新しいようでやっぱりもう遠いのかもしれない。10年ってのはあっという間だ。
地デジ移行キャンペーン用のイメージキャラクタ「チデジカ」という頭にアンテナを生やした鹿のキャラクターも流行った。確か紅白歌合戦にもゲストで来たことがあったような気がする。
当時のテレビ番組では、アナログ終了まであと何日、といったカウントダウン企画もあった。これも一つのお祭り騒ぎなった。
確かアナログ最後の日の昼までは普通に見れたはず。休み日の昼に、徳光さんが司会のカウントダウン番組を見た記憶がある。カウントダウンがゼロになると、アナログ放送は青バックになって視聴出来なくなるようになっていた。でも、実は2011年7月以降でも、地域によってはアナログ放送が見れるようになっていた。
我が家には部屋が複数あり、それに合わせてテレビも複数台設置されていた。中には2011年7月になってもまだ古いタイプのテレビを置いていた部屋もあった。7月以降もそこの古いテレビで普通に番組が見れていたので、「アナログさよなら~」とか言ってたカウントダウン企画もちょっと間抜けに思えたものだ。
親から聞くところによると、田舎には年寄りが多く、急にデジタルとか言われても良く分からんし対応できないとかいった都合により、しばらくアナログを流すことにしていたとか。我が家は田舎にあった。
アナログ放送だけど16:9の画角でいけるということから画面上に「デジアナ」という二つの要素を含んだ特殊な表記があったことを記憶している。このデジアナはかなり長いこと存続していた。いつしか完全にデジタル一本となり、我が家が建っている田舎でも現在はデジタルしか映らなくなっている。
そんなこんなで新たに台頭したデジタル放送を初めて見た時には度肝を抜かれたものだ。めっちゃ綺麗!感想はこれに尽きる。
DVDを買ってくるよりも、デジタル放送を録画した方が綺麗なくらいだった。すごいことになったと思った。Mステを当時から今でも毎週見ているのだが、アナログ画質よりも綺麗なデジタルで見る方が臨場感があり、より迫力あるライブに見えた。
何でもない人にはマジで何でもない10年前の世界で起きた変化だったろうが、我々テレビに釘付けな青春を送る連中、中でもちょっと画質にうるさいヤツにとって、この技術革新は脳天直撃なイベントとなった。同じ脳天直撃でもセガサターンの時とは威力が違う。
あれから10年経った今もなおテレビ好きの私は、我が家に送られて来る電波をしゃぶり尽くすことでテレビっ子ライフをエンジョイしている。とにかくここ10年活躍してくれた我がテレビにありがとうを言いたい。
おまけに思い出したけど、こっちの電波に移行したくらいから、NHKの集金人が元気にあちこちを徘徊するようになったんだっけか。アナログ放送しか映らない古いテレビなら受信料金を取らないとか言ってたような気もする。
この集金関連のことも色々あった末に社会を広く巻き込んだ問題の一つになったわけで、それを思うと地デジ爆誕におまけして出てきた問題でもあるのか。まぁ色々あるわな。
そんなわけでこれからもテレビ電波よ、元気であれ。ついでにNHKも。
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