こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

二部構成の物語が熱い!「スーパーロボット大戦W」

スーパーロボット大戦W」は、2007年に発売されたニンテンドーDSソフト。

 シリーズ初のDS用ソフトであり、シリーズ40作目でもあることから色んな意味で記念碑的作品になっている。

 

 スパロボも今年で25周年と聞き、なんか遊びたくなった。

 というか、2007年の時点で40作品も出していたのか。すごいな。それ以降も含めた今となっては一体何作品あるのか。こんなに息の長い作品になるとはな。昨今は「なろう系」とかのヌルイ作風の物が幅を利かせているが、それでもやはり日本のオタクの根底に流れるのは熱きロボバトルを愛す血なのだと思う。だから四半世紀経っても歴史が続くロボゲームがあるのだ。そんな気づきが得られた今日この頃である。あと私はなろう系とかも愛せる趣味の幅広きオタクである。

 

 最近になってやっとDSソフトで遊ぶようになり、去年まとめてたくさん買った中に本作も混ざっていたので、発売から14年も経った今年のGWあたりからコツコツプレイした。

 携帯ゲーム機だしシナリオも短いのかなと思いきやボリュームはたっぷりだった。全55ステージもある。二周目プレイをすればもっと多くのステージで遊べるみたいだが、二周目はさすがに疲れるので止めておこう。

 後半はワンステージクリアに二時間、三時間くらいかかるものもあった。長く遊べたな。50時間以上はかけたはず。

 難易度は初期作なんかと比べるとすごくヌルい。大半の敵は一発か二発で倒せる感じ。サクサクぶっ飛ばせる爽快感が癖になるものだった。とても楽しい。

 

スーパーロボット大戦W(特典無し) 

 タイトルの「W」は、DSの上下2画面とシナリオが二部構成になっていることを指しているという。本作の注目所は前半、後半で二つの物語が楽しめること。主人公達の所属する部隊ヴェルターは前半で解散、後半は再結集してノイ・ヴェルターになる。灯台っていう意味の言葉らしい。前半と後半で主人公、その妹の姿に変更があるのも良い点。物語上での時間の流れを見ても長期に渡る大戦感があった。 

 

 この作品についての情報といえば、CMにしょこたんが出ていたということしか知らなかった。しょこたんが「だぶりゅ~~」と言って両手を使って「W」を作るアレを今でも覚えている。

 

 スパロボを遊ぶのがかなり久しいことで、多分アドバンスの「R」以来ではなかろうか。それだけ期間を空けて遊んだからこそびっくりなのが、画が大変綺麗だということ。といっても今となっては過去機種のDSなので、最新機種と比べるとザコなグラフィックだとは思う。アドバンスからDSに移行してこれだけグラフィック面でパワーアップしたのかと思うと軽く感動した。今の時代に第一の感想がコレなので、タイムスリップしてきた人間の感想みたいだが、素直に思ったことだ。

 

 主人公機の技グラフィックが暴れすぎている。すごいな。戦闘シーンをすっ飛ばすことも可能だが、力を入れて作ったこのシーンを飛ばすのも勿体ない。という訳でたっぷり戦闘シーンも見て楽しむ。

 機体が動く動く!というわけで興奮する。アドバンス作品ではこうはいかない。

 ガオガイガーゴルディオンハンマーを使うシーンの力の入れようとかもなかなか。各キャラが使う「格闘」という技がそれぞれ違っていて楽しめた。これよりも前の作品での格闘なら一枚絵が動いてぶつかるしょぼい感じのものだった。

 

 本作での戦闘シーンのこだわりといえば、相手のライフを0に追い込んで破壊した時には、追加アニメーションが見れること。私がこれまで遊んだ過去作だと、ダイターン3で相手のライフを0にするとダイターンクラッシュのアニメーションが追加されたことがあった。あんな感じなのが多くの機体にも適用されている。これは見ていて面白い。

 

 とにかく戦闘アニメがものすごく格好良い作品だった。作り手の熱を感じられずにはいられない。

 

 主人公機、そして戦艦もオリジナル機体として登場。戦艦までオリジナルで名前をつけれるのはちょっと変わっている。

 今回の主人公を含めた勢力のオリジナルキャラはファミリーということで、なんだかほっこりする感じがある。トレイラーという宇宙を股にかけた何でも屋みたいな職人集団が主人公ファミリーの日々のお仕事になっている。クラッシャージョウ的なことをしているのが何だか良いじゃないか。主人公の苗字をいじったら他の家族の苗字もしっかり変更される点は地味に気の利いた仕事。

 主人公の父にして軍団のボスであるブレス艦長のトレイラー流の生き様が粋なのも良かった。

 

 主人公はとても元気な少年で気持ち良い人間性を持っている。主人公機がとても格好良い。

 今回メインヒロイン的位置にいるのは可愛い妹だ。妹のミヒロと一緒に主人公機に乗り込む楽しい物語が展開する。遊んだ感想としてかなり上位に上がってくるものがミヒロが可愛いということ。妹ヒロイン好きなので、この点は重視するしかない。

 主人公の境遇を見ればオタク的に勝ち組なんだよな。可愛い妹が一人いる、これだけで十分だが、他には美しいお姉さまが二人もいる。美女に挟まれての家庭生活とは、羨ましい。

 おっとり系だがやる時はビシッと決める頼れる長女のシホミ、もはやテンプレ通りのツンデレ次女のアカネ、この二人も良きヒロインだった。

 アカネにちょっかいを出すばかりの同僚の男ホリスのキャラも良く、この二人がラブコメってるのを見るのも楽しい。

 最初は敵として登場し、後には味方になるアリアは、戦闘シーンのカットインで乳揺れを見せる良きヒロインだった。ミヒロとアリアはかなり好きになるキャラだった。

 

 今作のオリジナルキャラも良いし、オリジナルの設定も壮大にして凝ったもので楽しめた。シナリオはかなり楽しかった。

 

 今まで遊んできた物の中で、一番シナリオ的に楽しめた。元々サウンドノベルやギャルゲーが好きなので、スパロボにおけるテキスト部分もしっかり楽しめた。

 スパロボってこんなにギャルゲーみたいにテキストあったっけ?ってくらいに質も量もしっかり目に作られていた。

 登場キャラ同士の関係性にも注目できるものがある。オリジナルキャラがオリジナルの絡みをすれば、他の参戦作品もしっかり作品を越えてキャラ同士絡む展開が見えた。これぞクロスオーバーという一面をしっかり見せている。

 

 設定的に近いものがあるテッカマンブレード、オーガンは深い絡みを見せ、同じライオン関係ロボというからガオガイガー、ゴライオンも深く関わることになる。ヒイロ、相良宗助の傭兵同士の絡みも見どころだった。声優が同じキャラがどうしても出てくるから、そこを意識した作りも楽しめて良かった。

フルメタルパニック」のシナリオがかなり優遇されていたと思う。フルメタ繋がりで、学生キャラは揃って宗助やかなめと同じ学校に通うという楽しい日常パートも見れて楽しめた。フルメタのラブコメ感がたまらなく愛しい。かなめはベストヒロイン。

 こういった具合でテレビだとありえない絡みが見れるのが楽しい。各作品の元ネタを知っていればなおのこと楽しめる。

 

 本作参戦作品の中でオーガン、ゴライオン、SEEDアストレイシリーズのことは知らなかったのでここで新たな学びとなってよかった。

 ゴライオンは格好良いし、アストレイシリーズのモビルスーツはもっと格好良かった。そういえばSEEDの劇場版が決まったとか、おめでとう。アストレイレッドフレームブルーフレームもとても良いデザインなので、こちらもアニメ化して欲しいくらいだ。プレアが乗っているXアストレイは、元ネタを知らないままにガチャポンを回してフィギュアを当てたことがあるんだよな。

 

 ゴライオンの銀が死ぬ悲しいルートは回避出来ないが、原作で死ぬキャラを助けることが出来るオリジナル展開も用意されていた。これが良い。

 ガンダムSEEDの死にキャラだったフレイ、バジルールさんが死なない展開を見れたのに感動した。両方を演じた桑島法子的にも救いとなったオリジナル展開だったと思う。SEEDの桑島キャラはなんで全部死ぬんだと常々思っていたものな。この次に出てくるステラも死んだしな。

 フレイといえばサイとキラの二人の男の間で色々あって三角関係のやっかいを抱えた人物だが、主人公がアドバイスすることでこれを解決することが出来る。この展開には「作ったやつ、わかっている」と思ってニヤリとしてしまう。あの時、アニメ視聴者としてフレイに言ってやりたかったことを主人公が時を越えて代弁してくれるのである。これだからトレイラー稼業をやってるヤツは粋だぜ。

 

 大日本アニメ史に残るクソキャラのアズラエルと心中するバジルールの未来を変えれたことは本当に嬉しい。ガオガイガーの主人公である熱くて真っすぐな正義の男 獅子王凱が登場し、同時にアズラエルも登場するのだが、同じ役者が演じるにしてはキャラ性が真逆すぎると思えた。檜山修之のライフワーク史上一位のクソキャラがアズラエルではなかろうか。そんなわけで、ゲームとはいえ久しぶりにアズラエルと再会して「こいつ、くそだったな~」と思い出したわけである。

 

 久しぶりのスパロボで大変楽しめた。やはりロボがぶつかりあうことにはわくわくするものを感じる。久しぶりにロボ熱が燃え上がったぜ。一本でこんなに長く遊べると思わなかった。スパロボの、そしてDSの可能性の広さも知れた。遊ぶまで知らなかったので、今後はゴライオンのアニメを見ようと思う。

 

 

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