こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2021年のアニメ感想(4月~6月)その5

 

86-エイティシックス- 

86―エイティシックス― 2(完全生産限定版) [Blu-ray]

 ミリタリーもの要素、メカバトル要素、そして暗い戦争を扱う中で更に暗いテーマである人種差別に突っ込んでいく。そんな感じの重めな作風だった。

 

 とにかく銀髪の種族は偉い。それ以外は人にあらずという分かりやすい差別が取り巻く世界観は印象的。人にあらずな連中のことを「エイティシックス」と呼び、彼らは戦争の道具として雑な扱いを受ける。怖い。

 本当は人が乗っている兵器なのに、乗っているのは人に足りない者だからカウントせず無人兵器だと言い張る政府のやり口は怖い。そのようにして道理を引っ込ませるとは、てかなり乱暴な主義だなぁと思える。酷い話だけど、暗いテーマの中に出るこの発想は目の付け所が変わっていると思える。

 

 そんな恐ろしき銀髪のお偉方の中で、ただ一人髪の色に拘ることなくエイティシックスを人として扱う正義の心を持った指揮官がヒロインのミリーゼである。ろくでもない世界で戦争をする暗い話だけど、この萌える上官ミリーゼを置いたことで、闇の中に一筋の光が照らされることになる。ゆえに、今作において、または広く今期放送作品ヒロインの中でも輝くヒロインとなったのがヴラディレーナ・ミリーゼだった。めっちゃ可愛い。彼女一人いることで、作品の持つ重いテーマ性がやや軽減されたと思う。めっちゃ可愛い。

 キャラデザが良く、ヒロイン達が大変可愛い。こんな暗いテーマなのにヒロインに萌えるからこのギャップが良いってものよ。

 

 男主人公のシン、女主人公のミリーゼが離れた場所で通信するだけでいつまでも対面しないというのも男女主人公を置くにしては珍しい設定だった。簡単に会ってヒーロー、ヒロインがイチャこらする軟派な作風をここに求めては行けない。

 

 ミリーゼを演じた長谷川育美はミホノブルボンを演じたウマ娘声優である。ウマ娘を見てブルボンも中の人の声も好きになったので、ここでメインヒロインを張っていることが嬉しい。

 

 国から見捨てられた若き兵士たちが、確実に迫る死を見つめて最後まで強く生きる姿には胸打たれるものがあった。生きている理由もない、だけど死にたくもないというミスチルの歌みたいなことを考えてダラダラ生きているだけの者たちは、86諸君の生き様を見習おう。

 

 スパッと終わってこの続きはないと想ったら二期があるとのこと。ここからどう続くのか予想出来ないので二期も楽しみに見よう。可愛いミリーゼにまた会えるのは嬉しいぜ。

 

イジらないで、長瀞さん

【Amazon.co.jp限定】「イジらないで、長瀞さん」Blu-ray 第4巻(全巻購入特典:「B2布ポスター」引換シリアルコード+「メガジャケ」付き)

 もっさりオタッキーメガネ先輩が、後輩黒ギャルと楽しく戯れる青春を描いたアニメ。

 ややS気質持ちの長瀞さんが先輩に仕掛けるちょっとエッチないたずらにワクドキするものがあった。

「高木さん」「宇崎ちゃん」に通ずるやや変化球だけど段々クセになる男女のキュンな関係性が見える良き作品だった。期待せずに見たけど、気づくと次は長瀞さんがどんなウザ可愛い感じで来るのかと毎週の放送が楽しみになっていた。これはハメに来る沼ヒロインだったなぁ。可愛い。

 最初は絶対長瀬さんだと想っていたけど、よく見ると珍しい名字の長瀞さんだった。褐色ヒロインが好みなので、長瀞さんは今期のベストヒロインにノミネートされました。

 

 悪い笑みを浮かべてウザい絡みを行う長瀞さんの言動が全編に見られるものだった。普通ならこの絡みで来られるとクロスチョップで応戦案件になるところだが、長瀞さんならまぁ良いかってなる。

 最初こそウザい女だなと思えたが、実はウブだったり、優しい乙女の一面も見せることでしっかり萌え要素を押さえた長瀞さんのヒロイン性にやられる。先輩に他の女が近づいてヤキモチを焼く表情も面白可愛い。

 上坂すみれがこの感じのヒロインを演じるのも珍しいと想った。最初は上坂すみれが演じていると気づかなかった。あとすみぺ氏がOPにシレっと出ているのも印象的。

 

 基本は「キモいキモい」を連呼して先輩くんを攻撃してくるが、あくまで愛の裏返しがなせるポーズであり、本当の所では先輩を笑うことはしない。友人が先輩をディスるとマジレスに出るなど、心に従って熱い言動にも出るやまとなでしこ的精神が見える点が長瀞さんの良さだった。見た目はチャラいけどめっちゃええ子やん。

 あと、リュックを背負って元気に走る女子の長瀞さんって萌えだと想う。

 

 長瀞さんの仲間の他3人のギャル、おっぱいがとんでもない美術部部長らヒロインズのキャラ性も高評価だ。

 

 後半の文化祭エピソードで登場した美術部部長は、心身共に強烈なキャラ性を持っていて良き。メインヒロインを演じた上坂氏の大先輩にあたる奈々様(水樹奈々)が、真面目なテンションでふざけたキャラ性を持つ部長を演じた点がグッド。

 己の裸体を描いた素晴らしき一枚を文化祭の出し物にした部長の発想が常人離れしていて面白い。長瀞さんからは「乳の暴力」と評されたおっぱい部長のヌード画は美しかった。作品のテーマに「抑圧と解放」という学生の発想にしては大人びたものを上げた点も常人離れしている。おっぱいと思想共にすごい部長だった。

 

 最終回ラストシーンで見せた長瀞さん懇親のデレは、心に刻まれるこの春クールにおける名場面だったと想う。思わず萌え萌えKOを食らった。いい作品だった。二期も見たい。

 

バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!

バトルアスリーテス大運動会 ReSTART! 第1巻 [Blu-ray]

 いつの時代の作品をリスタートさせてんねん!と思わずにはいられないまさかのコンテンツが令和に復活。これのセガサターンのゲームは買うしかない運命だったので、運命に従うままに買って今でも押入れに住んでいる。

 

 コスモクイーンの栄誉をかけ、美少女達がとんでも運動会で体力と技術を競う青春のお話が展開する。あんまり運動会していない展開もちょいちょい目立つ。

 国や宇宙を股にかけての大きな運動会ともなれば、やはり絡みがちになるのが政治のお話。表面上はスポーツマンシップ弾ける綺麗な催し物に見えても、裏では闇の政治勢力が悪い糸を引いている。そんな闇の展開も同時展開していた。結構危ない大会だったんだな。我々が暮らす世界でも、本作で扱う大運動のように規模のデカイ五輪という国際運動会があるが、これにもこういう闇の政治は絡んでないよな~とやや不安にもなったが、政治家でも選手でもない私にはきっと関係ないお話。

 

 キャラ絵がとても可愛らしく、出演声優も世間的には人気者、私としても推しにしている者達ばかり出ていて良かった。

 大きく感動ということもないが、たくさんの文句も特にない普通に見て楽しめるものだった。飛んで走って爽やかな汗を流す女子を愛でる、それって良い事じゃないか。それが叶う毒気のないものだったと想う。

 

 最終回でしっかり顔が映ったかなたちゃんのおばあちゃん登場展開には、時を越えて新旧の物語が繋がった!とちょっとゾクゾクくる興奮があった。

 

美少年探偵団

美少年探偵団5(完全生産限定版) [DVD]

  恐ろしく目が良い女 瞳島眉美が、美少年軍団と愉快に戯れる物語が展開する。眉美が可愛いし面白い女だなと思える点が良し。

 美少年探偵団と銘打たれた作品なので、注目すべきは美少年共であるべきだろう。しかし、今期アニメヒロインの中でも輝いていたのが本作ヒロインの瞳島眉美だった。そんなわけで彼女の方に目が行く作品でもあった。冷めているのかノリが良いのか、どちらにも取れる結構謎なテンションの眉美を淡々と演じた坂本真綾の芝居も素晴らしい。

 

 色々とふざけたテンションも見えつつ、全体的にちゃんとしていると素直に思えるアニメ。諸々破綻したアニメが散見する今日日のアニメ界において、読み物としてしっかり構築されたシナリオが見れる今作は安心して見れるものだった。

 

 微妙にインテリ臭く、キャラが理屈っぽいことをべらべら喋るこの違和感は何だと想っていろいろ調べたところ、西尾維新作品だったことが判明。違和感のアンサーが出て安心。この手のキャラがべらべら喋る系が好きなので楽しんで全話視聴。西尾作品バンザイ。

 

 後半は眉美が生徒会選挙に出る話が展開し、「恋チョコ」のテンションを思い出した。選挙活動中に起きた交通事故の現場がD坂という点は、推理小説で育って来た身からすると思わずピンと来るものがあった。

 

 今期放送作品の中でも一番くらいにOPアニメの出来が良く好きになるものだった。可愛くて楽しいアニメが見れる。OPでキャラがしっかりダンスするシーンが可愛らしくて好き。

 同じくキャラのダンスシーンが逆の意味で話題になりまくった「おさまけ」は、美少年達のダンスを見習って欲しいと一瞬想ったけど、アレはアレで好きとも言えるのでそのままでも良し。

 

魔入りました!入間くん(第2シリーズ)

【Amazon.co.jp限定】魔入りました! 入間くん 第2シーズン Blu-ray BOX1【2巻連動購入特典引き換えシリアルコード付】特典:2巻収納BOX+A3布ポスター

 お行儀の良い入間くんがグレて終わった第1シリーズ放送から丁度一年後に続編がスタート。

 当時は「二期まで一年待ちとか長いわ!それまでにコロナで日本が死んだらどうするんだ!」とかテレビに突っ込んでいたのが昨日のようだ。無事日本が生き残り、NHKが業界に残り、入間くんの物語の続きが見れてとりあえず一安心。

 

 なんで入間くんがグレたのか分かるエピソードと共に印象的だったのが、アメリ会長も急変を遂げたこと。トゲが取れて別人格のヒロインになったアメリもこれはこれで萌えた。

 

 普段の大人しい入間くんにも、グレて荒れた態度の入間くんにもときめいて結局楽しくお祖父ちゃんライフを送っている理事長が面白い。

 

僕のヒーローアカデミア(第5期)

【Amazon.co.jp限定】僕のヒーローアカデミア5th Blu-ray Vol.2 初回生産限定版(全巻購入特典:「描き下ろし全巻収納BOX(死柄木弔、荼毘、トガヒミコ、トゥワイス、Mr.コンプレス)」引換シリアルコード+「公式デフォルメキャラクターステッカー」付き

 このシリーズも5作目か。

 かっちゃんとお茶子ちゃんが推しキャラなので楽しく視聴。

 

 デクくんの中に宿る先代のワン・フォー・オール保持者達の存在が見えたことが印象的。

 チームでの模擬戦闘で、デクの個性が暴走を迎えるスリリングなシーンが見えた。そこでお茶子ちゃんが、愛のホールドで能力暴走を抑えることに一役買った点が良かった。愛ある女のお茶子ちゃんに萌えでした。可愛い。演じたあやねるのお声も助かる。

 

 チーム戦の中で、かっちゃんがクラスメートを仲間として認め、必要なら惜しみなく助ける精神を見せるようになったことに大きな成長を感じた。どこまでも口が悪い恐キャラを貫く点は、一周して面白い。口が悪いのに憎めない人気者がクラスに一人くらいいたりするが、こいつがきっとそうなのだろう。口の悪いキレキャラを演じるのに定評がある岡本信彦の本領が発揮される相性の良い配役だったと想う。

 

 クラス対抗チーム戦では、一見クールに見える心操くんの熱いところが見え、物間くんの愉快なウザさが際立って見えた点が良かった。

 

 これからは意外にもデクがエンデバーの元で修行する流れに突入する。続きも楽しみだ。エンデバーも好きなキャラである。彼の人気は、前作の4期ラストでぐ~んと伸びたと想う。 

 

東京リベンジャーズ

『東京リベンジャーズ』第5巻 (特典なし)[Blu-ray]

 タイムリープ×チンピラという一見ミスマッチな要素を組合わせることで生まれた秀逸なエンタメ作品になっている。今期のイチオシ作品。

 一昔前の作品でいうところの「代紋TAKE2」的なところもある。そちらが好きなヤツはこちらの作品もきっと楽しめると想う。

 

 26歳童貞フリーターというどうにもこうにも哀愁を拭うことが出来ない冴えない主人公タケミチ(またはタケミッチー)が、学生時代に付き合っていた可愛い彼女が死ぬ未来を変えるために過去に遡って頑張る話が展開する。

 

 現代ではヘタれていたタケミチが、過去をやり直す時にはとにかく泥臭く頑張る点が印象に残る。その姿は美しく涙を誘うものがある。

 スマートに不良を倒して彼女を救うことは出来ない腕っぷしの弱っちい男がタケミチである。そんな格好悪い自分に出来る全てを出し切って戦うタケミチの生き様が清い。全国のアラサー童貞よ、タケミッチーを見習って立ち上がれ!

 

 一周目の人生の失敗者が、チート能力に助けられつつも人生を再びやり直したり成り上がったりする異世界ファンタジーものならここのところ良く見てきた。しかし今作では、しっかり日本でやり直すキツめの物語が描かれている。荒唐無稽のタイムリープ要素がありつつも現実寄りの世界が描かれいる。なので共感でき、とにかくタケミチを応援したくなる。日本が舞台のキツめのリゼロみたいな感じで楽しめた。

 

 チンピラ抗争を描くシーンは、古き良き時代よろしく相当に過激。昭和の不良は暇かよってくらい拳でのトークが多い。キヨマサくんが悪すぎるし怖すぎる。そしてムカツク。日野聡の声も悪者すぎる。

 

 暴れた青春を送る男子ばかりが出てくる中、本作のキーパーソンでもあるヒロインひなの存在は清涼剤になっている。むさ苦しい喧嘩屋がわんさかいる中で、強く美しく清いひなの存在は救いになっている。ええなぁ、心身共に清潔感の塊なひなはかなり好きなヒロイン。和氣あず未の芝居も凄く良かった。こういう凛々しくて芯の強いお姉さんの演技も映える。そんな訳で最近は和氣あず未のことも推している。

 

 マイキー、ドラケンの猛者の貫禄溢れるコンビも好き。この二人が相当良いキャラをしている。腕っぷしはもちろん、心も強いヤンキーって痺れる。

 ムショにぶっ込まれたぱーちんに対して厳しく優しい想いを寄せるドラケンの男気には惚れる。こういう心が男前なガキって現代にはいないの?って思えるくらいにドラケンは良き男。鈴木達央の強者の貫禄を出した芝居も最高。

 

 泣き虫のヒーローになって現代に帰ってきたタケミチとひなが再会する12話のオチが最低なことになっていてビックリだった。やっと救ったひなとあっくんが、「ひぐらしのなく頃に」の富竹ジロウのごとく再度死ぬことになる。これは一番見たくなかった未来が待っていたぞ。原作をまるで知らないのでビックリなんだけど。可愛いひなが死ぬのが本当に嫌。

 あっくんもおすすめキャラで、リアルなお友達感がたまらなく愛しいんだよな。ヒロインのひなを助けるのは予てからの目的だから絶対だけど、あっくんのことも助けたい。

 

 燃える車両の中で死を待つひなに、タケミチが送った魂からの言葉「愛してる」を聞いた時には泣けてきた。可愛そう過ぎる。

 この惨劇を受けてグループの外から介入するのではなく、今度は自分がグループのトップになって再度歴史を変えると覚悟を決めたところで、タケミチの冒険は第二章に突入する模様。これは続きも楽しみ。毎週ワクワクして見ていた。言っちゃ悪いが、ここのところは惰性で見るばかりで、次週放送が待ち遠しい番組も減っている。そんな中リベンジャーズにはワクワクをもらえて助かる。

 結果、めっちゃ楽しんで見てた。

 

 グループ名からすると、今期なら女子高生を拾ってヒゲを剃るアニメの主題歌を担当しそうなヒゲダンがOP曲を担当している。女子高生を拾って帰るという行為は善意であってもオフィシャルとしてはアウトらしいので、それでいうとオフィシャルなヒゲを売りにした彼らではヒゲ剃りアニメの主題歌は引き受けられない仕事だったのかもしれない。という無駄でしかない考察も行った記録をココに残しておこう。

 

 

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