コロナが流行り始めた約2年前、良いのか悪いか、私の精神に結構な変化があった。
謎の病気で地球は終わるのか。どうせ終わるのだったら、逆に守りは捨てて攻めだ。窮地に立たされるとこのように私はアクティブな精神で動くのだなと分かった。そんな私のアクティブさが出たのがレトロゲーム収集への態度。
世界の終末や迫る死をちょっとは身近に感じるようになったからこそ、加速度的に攻め出した趣味がレトロゲームコレクションだった。
コロナの前からもケチケチ&コツコツと集めていた。だがコロナをきっかけに、逆に今の内にやっておかなくてはと思い切りがよくなり、今ではケチケチとコツコツを捨てガツガツとあさり始めるようになった。
てなわけで、ここ2年間での集まりがやけに早い。それだけに我が家の自由スペースと金が減ってしょうがないのだ。場所と金、どちらも大切だからたくさんあれば良いとは思うが、まぁこれは仕方ないわな。金を使って幸せなアイテムで場を埋めるのは生きている内にしか出来ないもの。
そんな私のレトロゲーム収集ライフに見られる昨今の変化というのが、レトロゲームの箱が欲しくなったということ。
それまでは安いし場所を取らないからということで、カートリッジ系のゲームだと全部裸で買っていた。親が買い与えてくれる場合もあったが、その時だって「安いから」ということで、親もわざわざ箱説のものは選ばなかったようだ。
ファミコン、スーファミ、GB、GBAあたりのソフトをたくさん持っているのだが、多くが裸。
ここのところ、ショップを巡っていると持っていて遊んだことのあるゲームの箱付きを見つけることがよくある。で、思う。「箱、いいな~。欲しい」と。
そうなのだ。この手の商品は外箱に結構力を入れている。だから格好良く、見栄えが良い。今更ながら、これを欲しくなるのは当然の心理だと言えよう。
中身を全く知らない人がジャケットの魅力オンリーで商品を手に取る「ジャケ買い」なんて言葉があるくらいだから、やはり第一印象で客を引っ張る箱のデザインは良い。絶対に良い。
最近ではゲームボーイアドバンスの紙箱集めに力を入れている。
このアドバンスだが、全体的に売上があまり出ていないようで、大体のソフトが裸でも高い。これの箱と説明書があれば裸状態の倍以上値段が発生することもある。
ファミコンやゲームボーイもそうだったが、アドバンスの箱って思った以上にしょぼい。結構ふにゃっとした箱に入っていて、これは普通に遊んでいても簡単に凹んだり傷んだりするだろう。それに普通に古いので、安全に保管していてもそこそこに劣化が進むだろう。
最近では状態の良い箱付きソフトを見つければ「確保せねば!」という謎の使命感から購入してしまう。こういう物も並品以上かそれ以上に状態がキープされた物は今後減って来て出てこなくなるかもしれない。じゃあ今の内に確保だな。
昔は箱なんて邪魔だったしどうでも良かったのだが、何故今になってこんなに光って見えるのだろう。欲しくてたまらない事がある。
中身は持っているから箱だけ欲しいという消費者の勝手わがままが通る新たなマーケットが令和時代には用意されている。それがフリマサイトとヤフオク。
どういう経緯で中身のみを紛失したのか知らないが、ソフト無しで箱だけを出品していることがある。ありがてぇ。中身だけ持っている物をまたソフトと箱セットで買えば高くつく。箱だけなのでお安く出品してくれるので助かる。
箱だけ買うとか考え方によっては虚しい買い物を行う日が来るようになるとは思わなかった。まぁ中身の有無なんて関係なく、そもそも物がたくさん出回っていないから、外箱だけでも価値があるものもあったりするのだ。
ちょっと大きくなり落ち着いた段になってから中身だけでなく外も欲しいという贅沢心が出るようになったな。お陰様で金が減って場所を取られるのだが、結果的には満足だ。
ゲームショップみたいに我が家にも陳列用の透明ケースがある。どういうわけか昔からある。
ゲームソフトは最悪やらなくても良い。インテリアとしてあるだけでも満足。そういう境地に達しているのだ。
最近力を入れて集めているアドバンスソフトの箱をケースに並べて眺めるだけでも楽しく、満たされる。これは酒が美味くなる条件が揃っているぞ。でも私は下戸だから酒はやらないのだが。
それにしても見栄えが良い。外箱まで行くってのはちょっと余裕が出たヤツの趣味だよな。もう中身のソフトだけでは満足出来ない。
家族になんとなく自慢したりもする。向こうにとっては何のこっちゃ分からない趣味だが、やはり見栄えが良いジャケットが並ぶので、素人の方でもちょっとは面白がって見てくれる。嬉しいではないか。
そんなわけで最近は格好良いゲームの箱がゲット出来て人生が楽しい。ゲームは箱も大事にしよう。
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