2022年のアニメ感想（1月～3月）その3

幻想三國誌 -天元霊心記-

　キャラデザとか衣装とかはまあまあって感じ。たまに作画の元気がない。

　メインキャラを演じる声優は有名人ばかりで良かった。

　曰く付きのメンバーの小霊を隊に迎えることでなんだかんだと揉めることもあったが、それを越えて一行は良き仲間になって行く。そんな人間ドラマにはほっこりするものがあって良かった。パーティー感に良さがあったな。

　序盤は毒づくことが多かった丁研が中盤くらいからは良いお兄さんになっていた。喋る桶のキャラの配置にもユニーク性があった。

　チビでロリの小霊がいて、他の大人ヒロインズは美しき巨乳お姉さん。この配置は悪くなかった。。

　日笠陽子の演じた悪い占い師が仲間のフリしてこちらにつくアレには「早く気づけや」と思ってしまった。

　OP曲はMachicoが担当している。元気に可愛く歌うプリキュアの時とは曲調も歌唱法もえらく異なる感じだったなぁというのも印象に残る。

錆色のアーマ-黎明-

　まさか定着することになろうとはな。何がって、いわゆるエクス枠、テスラ枠の事。今作も微妙なCGで勝負してくる微妙なアニメだった。当初は奇跡と思えた2D、3Dの奇コラボも、この枠の到来のせいで日常茶飯事となった。

　2.5次元の舞台から始まってアニメになったものだという。そんなルートを辿ってこのように新たな形でスポットを浴びることになろうとはな。これは希望の架け橋の架け方のパターンを増やす良き挑戦だった。とにかくなんでも挑戦するスピリットは高値で買い取るのが私のやり口。

　同じく今期の錆枠だったビスコの方に軍配が上がる結果にはなったが、アーマのことも別に嫌いではない。

　お話的にすごく良いこともないが、すごく悪いこともなく、なんだかんだで最後まで見た。

　雑賀ファミリーは愉快で愛しいあんちくしょうの集まりである。キャラの衣装とか武器とかは結構良かった。熱血漢の木偶のいかにもな二番手キャラ感も良いではないか。

錆喰いビスコ

　全て良い意味で暴れた世界観。これぞ創作物という派手で爽快な楽しい設定が見れて全体的に好きな作品だった。このハチャメチャ感は心地よい。今期の中ではかなりまとも。

　日本は砂漠化して終わったのかってくらいに荒廃した世界観が見える。砂ぼうずにでもチャンネルを合わせ違えたかと思ってしまったぜ。

　弓使いのビスコが矢を放った先にはデカいキノコが生える。デカい蟹のアクタガワ、その他にもデカいナメクジ、ヤドカリも出てくる大怪獣バトルが待っている。ミロ、ビスコ、チロルなど、良い子の美味しい味方が名前のキャラ達が登場して活躍する。などなどの印象強い各種要素が楽しめた。

　ミロとビスコの間にある確かな友情、そえを越えての愛が見えるテーマ性は美しい。二人の関係性には、物理ではなくソウルによるやんわりとしたBLを見ることも可能っちゃ可能。

　巨乳で格好良いお姉さんのパウーがいて、可愛いちんちくりんのチロルがいることでヒロインの属性バランスも良しだった。チロルチョコが食いたくなるアニメだった。

　ビスコがお菓子のビスコを食っているシーンになんだかしみじみとする物があった。いや、やっぱりなかったかもしれない。

　パウーは最終回でビスコの唇を奪ってしっかりビスコ推し声明を出し、弟のミロもまた魂のBL関係でビスコと仲良し。姉弟揃ってビスコ推しな点には和む。パウーの剛気な姉さん女房感は良かったな～。

　変な名前のアニメかと思ったら意外にも楽しめた。今期の嬉しい儲けもの枠になった。ありがとうビスコ。私もいつかアクタガワに乗りたい。

スローループ

　異世界枠よりきらら枠をもっと増やせと思っていたところで来たなコレ。

「放課後ていぼう日誌」でも分かった事だが、現代女子は釣りを好むらしい。美少女のゆるゆる萌え萌えな日常に釣り要素を足したハイブリットきらら枠だった。

　親の再婚でメインキャラ同士が義理の姉妹になる導入が印象的。ここから始まって、釣りを楽しみつつ、新しい家族の絆も深めていく。釣りだけでなくハートフルなファミリー劇も楽しめた。

　フライフィッシングとかのちょっと専門的な知識も学べる。釣りはしないけどちょっとした勉強になったな。

　OP曲は安野希世乃、東山奈央がコンビを組んで歌っている。前期でいうところの異世界食堂な二人だったな。楽曲も含めてまるっと癒やし要素たっぷりアニメだった。

その着せ替え人形は恋をする

　タイトルの「着せ替え人形」は「ビスク・ドール」と読む。縮めて「着せ恋」と呼ばれている。

　なんだか文学的タイトルと思いきや、中身は予想とは違ってすごくキュンキュンモエモエなヤツだった。すごく良い裏切り。

　年明け早々、程よくセクシー要素の入った新時代のラブコメが始まった。コレは作画も良く、マリンちゃんもしっかり萌えてキュンキュンする良き作品だった。今期の中では極めてまともな一作。めっちゃ好きだった。OP曲もすごく良い。

　雛人形の顔部分を作るという高尚な趣味と夢を持つ童貞の五条くんが、童貞をジェノサイドするかのようなヤバ可愛いトップオブギャルのマリンちゃんに手を惹かれるままコスプレの世界に沼って行く、という清い物語が楽しめた。コスって恋してのマジキュン物語、ここに成る。

　コスプレというは自分ではやらないし、他人のも見たことはないのだが、美しき世界観にのめり込んで陶酔するという点ではとても良い趣味だと思う。それを推すマリンちゃんは弁えたイケジョである。

　コスプレには乳袋が大事らしい。巨乳を潰して男装を可能にするアイテムがあったり、テープで目つきを変えたりする事も可能だとかいう。そんなコスプレ技術も学べるものだった。

　別に何もしなくても可愛いマリンちゃんが、コスプレ技術の粋を集めた最強コスで更に可愛くなっていく事にキュンキュンするのだ。ギャルだってコスりたい。

　男女主人公の名前が新菜（わかな）、海夢（まりん）と印象的なもので、これは初見だと読めないだろう。

　この作品についてはとにかくマリンちゃんが良い。元気元気の元気印であり、それはおっぱいにも同じことが言える。週末にこのようなヒロインに出会えると、次の月曜日に向けて色々チャージ出来てよろしい。

　最近のオタクには一番人気なくらいにウケが良い要素の、オタクにもきっと優しいであろうギャルというハズレなきヒロイン性がモロに見える。オタクにも優しいギャルこそがフロンティアに立てる本物である。

　言動の隅々に陽気なギャルギャルしさが見えるが、恋にときめく時にはやはりノーマルな乙女の反応を見せる。このギャップが童貞をジェノサイドさせるのだ。というわけで童貞が見るには危険なので、自分のそこのところの歴を確認してからの視聴を勧める。

　ギャルだけど18歳のボーダーがある例のゲームをめっちゃ楽しむという点でもオタクにウケが良いと思う。「おれいも」の桐乃ちゃん以来くらいのディープオタクギャルだったな。

　マリンちゃんの普段飯のカロリーぶち上げチャーハンは美味そうだけど、不健康なおっさん飯にも見えてウケる。

　マリンちゃんの衣装を用意するにあたってどうしてもボディの、もっと絞れば素敵な部位のサイズ情報が必要となる。ボディの情報を集めるシーンの隅々にエロスが滲み出ていてコレは目の保養。そんな幸せかつ刺激強なイベントを前にして五条くんは過呼吸で死んでしまいそう。

　おしゃれな盛りの男子学生が作務衣で街をうろつくという構造もユニーク。でも一周して作務衣に最大のおしゃれ要素があるのかもしれない。作務衣の五条くんがたまにマリンちゃんに強めにツッコミを入れるのは面白い。

　写真撮影会場と思ったらラブホだったということから、思わず二人の心がエキサイトしてしまう展開にもドキドキしたぜ。あくまで心のみで体は何もなっていないエキサイト状態だからそこは安心。ラブホに突入する点でも「おれいも」を思い出したな。　

　作中作のゲーム、ビデオから聴こえる音声を、そっちの芝居に定評がある大橋歩夕、民安ともえが演じていたのも、そっちのコンテンツに造形の深い者達からすると印象的要素となっただろう。この分かりにくいけど、分かっている配役にはナイスとしか言いようがない。

　コスプレ仲間の関係性から始まった二人の仲も最終回に到達する頃には「もう付き合ってね？」と思えるくらい親密になっていた。一緒に夏祭りデートしたらもうカレカノだろうが。浴衣姿のマリンちゃんはめっちゃ可愛い。

　最終回ラストで、マリンちゃんが寝落ちした五条くんに電話越しに告ったシーンはめちゃ良かった。二期を所望する。

空色ユーティリティ

　正月にやっていた1話のみ、15分のアニメ。

　可愛いゴルフ女子3人が出てきて球を打っては戯れる。そんな平和なアニメだった。

　ゴルフ女子アニメとは珍しい。1クールものとして勝負をかければ面白い企画になったかもしれない。そんな可能性をちょっとばかし感じた。

ドールズフロントライン

　なんか良く分からないけど女子たちがバンバン銃撃戦をやる硬派なミリタリーものだた。

　キャラ名は人間の名前って感じではなく製造番号みたいで覚えにくい。

　有名声優が結構出ていたのでそれだけで楽しめたって感じかな。

トライブナイン

　これが新時代のチンピラ抗争の形か。チームごとの面倒は野球で型をつけるようになっている。がしかし、このエクストリームベースボールとやらだが、打って走るの基本以外はルールガバガバだな。絶対に笑う。

　野球の本当に基礎の基礎のルールを置いただけで、あとは結局乱闘でもなんでもありのシンプル抗争じゃないか。怪我人がわんさか出てくるし。

　作品作りに真剣に臨んでいるとは思うが、考えた人間のユーモア性が出過ぎ。なんでもありで面白かった。

　時に真面目で熱い作風ではあるが、清々しいまでにフザケた要素が目立ちすぎるこの仕上がりはかなり好き。どうせやるならこのくらいぶっ飛んでバカをやる方が良い。そっちの方が同じ笑い要素でもシラけない。今期の中でかなり好きなやつだった。

　バイクのことをスパイクと言い張ってバイクで塁を回ったり、球を打ったバッターは一人なのにありえない数のランナーを勝手に呼んで一打で大量得点にしたりとバカすぎる。まず試合会場が野球場でなく商店街とかを使った広すぎる点もツッコミ要素だった。

　ヒロインの有栖川さおりは良かった。こういう強気で清い野球ギャルは昭和時代からだってウケが良い。野郎共を束ねるチームのブレインでもあった姉御肌要素にもグッとくるものがある。さおりんのシャワーお着替えシーンは美しかった。

　後半に出て来た足技で球を打つお姉さんが暴れすぎ。どんだけ強いねん。最後には銃でこっち側を撃ってくるし。

　最終回では、街にデカい城が落ちてくる中で、野球の要素が最大限に薄まった世紀の殴り合いをキャラ同士が展開させていた。なんかすごいなコレ。何やってんねん。でもこういうの好き。

　常識の外にこそまだ見ぬ面白さがある。それを気づかせてくれた可能性の獣的アニメだった。ありがとう。

フットサルボーイズ!!!!!

　サッカーならよくあるけど、フットサルのアニメって意外となかったかもしれない。そんな隙間を上手いこと突いて展開するイケメンたちの青春。だがしかし、見せ方としてはそんなに上手くもない気がする。

　すごくフットサルが強い孤高の天才スタンドプレイヤーがいて、それを情熱でなんとか説得してチームの絆を強固にしていくという物語性は清くて良い。でもなんかありがちでもある。

　キャラ絵もあんまり格好良くなしい、動きもそこまでって感じ。作画はそんなに優秀ではない。

　すごい真面目に爽やかにやっていくのかと思いきや、試合シーンではまさかのイナズマイレブン化を迎える。そういう緩急をつけてくるのか。意外。

　序盤のチンピラのラフプレイと最終回のハイパーサッカーには笑った。

　真面目に行くのか、フザけるのかの、どっちで行くのか振り切りが足らない作品だった。

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