こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

シェンムーのアニメやったので色々思い出そう。

シェンムーIII - リテールDay1エディション - PS4

 

 2022年の驚きといえば、あの名作ゲーム「シェンムー」のアニメが始まったこと。

 

「なぜ今?」と最初に思うところだが、名作は時を越えるので流行った当初だろうが、今日だろうがやはり見れば愛しい世界がそこには広がっていた。やっぱりシェンムーはいいなぁ。

 

 アニメ化したきっかけでシェンムーについて色々書き殴って行こう。

 

 シェンムーは2からめっちゃ待って3が出たというが、そちらはまだやっていないんだよな。2はドリームキャスト、次の3は時を越えすぎてPS4ソフトになっている。ドリキャスってPS2と同期かちょっと先輩くらいじゃなかったかな。時代流れすぎだろうが。PS3だってまだ買っていないのにもう4かよ。聞く所によれば5も出てしまったとか。セガSONYの激動の歴史も幅を広げたよな。

 

 待たせまくって3を出したことや今回のアニメのことなど、まだプロジェクトが生きて動いていた事は素直に嬉しく思う。

 未完の大作といえば上位に来る物の一つがシェンムーだった。それが未だ未完とはいえちょっとは完結に向けて進んだのならとりあえず良しだ。 

 

 あまりにも続きが出ない。それでも信じて待っているセガっ子は絶滅しきらない。そんな状況を上手いこと会話に盛り込んでギャグネタにしたのが漫画「銀魂」だった。

 沖田と土方さんが口喧嘩する中で、土方さんが「お前なんかシェンムーの続きずっと待ってろ」みたいな事を言ったことがあった。セガっ子の沖田に向けて続きが出ない事をイジった嘲りだったが、この漫画の発売からだって長い間信じて待っていれば3は出た。

 土方さんの事は好きだけど、土方さんにアレを言われた時はちょっと悔しかったもんなぁ。胸にチクリと来るものは確かにあった。だからちゃんと3が出て良かった。シェンムーファンは感動していることだろう。まだやっていないけど、その内本体とセットで3を買って遊ぼう。

 

 まずシェンムーと聞けばとっても懐かしい。

 私がシェンムーを遊んだのは、発売から10年くらい経過して本体もソフトもめっちゃ安くなった時だった。当時のドリキャスの扱いなんてゴミくらいのものだったから、ショップに入ったらさっさと売ってしまおうと価格設定はめっちゃ安くされていた。今では希少価値が出てちょっとは高くなっているはず。

 すっかりレトロゲームの仲間入りを果たしたくらいの段階で遊んだのだが、これが大変面白かった。1と2をセットでゲットし、夜な夜なプレイしていたものだ。

 

 ドリームキャストといえば、起動時に結構デカ目の「ピー」という音がするのが印象的。家族が向こうの部屋で寝ている中、ピー音を鳴らして起こすと悪い。なので本体を厚めの布団の下に埋めて起動していた。これで結構な防音となる。これって多分ドリキャスあるあるじゃないかな。

 ひとり暮らしでもしていれば自由にいつでもピー音を鳴らせるのになぁ~とか思いながら都度面倒な起動方法を取っていたことすら今となっては美しい思い出。

 

 物語の舞台は1986年の横須賀のどぶ板ってところからスタートする。時、場所共に私にとっては遠すぎる未踏の地だな。日本なんだけどファンタジー感覚で味わえる世界観。

 小物のチンピラから慣らしたマフィアまでがうろつく適度に治安の悪い街並み。大人のお姉さんが酒を注いでくれる店、ダーツが出来る店。自分が着たことのないスカジャンを売っている店。それらありそうで遠い世界観に陶酔したものである。どぶ板に生きる人間たちの生活感が結構濃く見えるのが印象的だった。

 

 当時だとこの手のシステムが搭載されたゲームは珍しかったのではなかろうか。広いマップを割りと自由に行き来できる。このリアル感ありな箱庭感になんだかわくわくしたものだ。

 

 情報集めでそこらの人間に聞き込みをしたり、自販機でジュースを買ったり、ガシャポンを回したりと楽しみ方が色々だった。

 主人公は旅人でもある。路銀はやっぱりいるのでミニゲームを兼ねたバイトを行う展開もあった。これも面白い要素だった。

 ギャンブルの「お年玉」、フォークリフトでの荷物運びなどが楽しめた。

 これきっかけでフォークリフトに乗ってみたくなったものだ。親にその事を話したら「意味ないことすんな」って言われたな。コレは意味がある仕事であり、あくまで自分の息子にとっては意味がないってことね。現にフォークリフトとは何も関わりない人生だったし。

 

 主人公は中国マフィアのランテイに父を殺される。なぜ父が殺されたのか謎だし、敵討ちもせねばって事で色んな情報を集めランテイを追う冒険が進んでいく。掴みは上々でワクワクする要素がある設定だ。

 

 主人公の亡き父はゲームだと藤岡弘が演じていた。無骨でストイックな良き父だった。懐かしい。

 父とのイベントで印象的な物といえば、幼少期の主人公がピーマンをお残ししようとした時の説教シーンを上げることが出来る。

「お前が寝ている間にも農家の人が早起きして収穫した物を平気で残せるのか」という真実を告げ、お残しへの罪悪感を生まれさせる事で完食へ導く。良き父の良き教育方針が見えた。ちなみにこの私はといえばガキの頃から食べ物の好き嫌いはなく、兄弟達やしんちゃんがピーマンや玉ねぎを苦手とする理由がまるで分からず、野菜なら何でも美味しい物と思って食べていた。

 

 ランテイは当時だとまだまだペーペーな櫻井孝宏が演じていた。その他港の方にいるチンピラとかも兼役でやっていたと思う。

 

 格好良い主役の芭月涼松風雅也、ヒロインの原崎望は安めぐみが演じていた。この二人の声はセットで覚えている。

 原崎が可愛くて萌えたな。清楚感ある白い服で登場するのが良かった。

 最近になってヒロインの原崎が戦闘シーンでサポートキャラとして動くとかいう裏技が発見されたという。こいつバトルヒロインだったのか。そして敵にノックアウトされた時にはパンもろして倒れるのだとか。

 

 キャスト陣も大昔の仕事が最新の仕事に繋がる事で不思議な縁を感じただろう。各員がまたこの役をやるなんて考えもしなかったのではなかろうか。それくらい続きが出ないプロジェクトだったからな。

 

 2からは日本から中国へと物語の舞台が移る。可愛いヒロインの原崎は日本に置いて行くことになる。出向前には二人で写真を撮り、互いがお守りとしてそれを所持することになるんだよな。なんか青春って感じで良い。

 ヒロイン不在で男ばかりの世界なんてむさくて嫌。皆がそう思うだろう。そこで2からは現地のイケてる女のジョイが登場。カッチョいいバイクに跨るイケ女で原崎とは随分イメージの異なるヒロイン性があった。アニメだとジョイはM.A.Oが演じている。この声も良いなぁ。色っぽく格好良い女の声。

 

 2のヒロインといえば涼に武術指南を行ってくれる美しき女拳法家のシュウエイも忘れられない。なんか大人のお姉さんすぎてドキドキしたものだ。

 シェンムーのヒロインはそれぞれタイプはかなり異なるが、皆可憐でグッと心を掴む魅力があって良かった。

 2からは原崎がいるのによその女とあんまりお近づきになるなよとツッコミを入れながらのプレイではあったが、やっぱりどのヒロインもイケてたな。

 

 あとシェンムーといえば一緒に思い出すのが湯川専務。このおじさんの事を覚えている人間は現在の地球に何人いるのだろう。実はCDも出していて、結構明るくて面白い歌で好きだったから中古で買ったもんな。

 そんな裏方のおじさんだけどゲームに出てくるんだよな。有名人なんだよな。ジャニーズのタッキーとも仕事をした仲だし。

 

 これのおまけディスクでモロに湯川専務が出てくる「What’s シェンムー ~湯川(元)専務をさがせ~」という色物ゲームもあった。こちらも中古で買って遊んだなぁ。

 湯川専務は今元気にしているかな。シェンムーがまた話題になった事で彼も懐かしく思っていることだろう。 

 

 シェンムーのアニメだが、これこそ流行りのCGアニメで行くのでは?と思ったところで全然そんな事はなく、普通の2D仕上がりだった。

 アニメの方はとりあえず1クールで全13話を放送。

 ゲームの1と2の内容を丸っとまとめたものだった。そこよりも先の3の内容が知りたいのだけどまぁアニメが見れただけで良いか。

 

 ゲームをやったのが随分前のことなので、中身を結構忘れている。そんな時の復習になる内容だったな。

 ゲームにとにかくはまったという思い出補正も働いての事かもしれないが、シナリオとして普通に楽しい。面白かった。

 

 場所や時刻が黒バッグに字幕表記される演出がある。これはゲームでも場面切り替え時にあった演出なので懐かしく感じた。こういうところで合わせてくるのは良いな。

 

 ランテイを追う中で涼は武術の心得を学んでいく。年長者諸君が授ける教えには微妙に説教臭さがあるが、しっかり良い事も言ってる。

 マフィアとなんだかんだ揉めるというシナリオはアニメ向けで良かったのかもしれない。九龍城あたりのエピソードにはワクワクする要素があって特に楽しめた。

 シェンムー2で九龍城を知ったきっかけで「クーロンズ・ゲート」という関係ないPSソフトも買ったんだよな。中古ショップで100円だった。ゴツイ箱に入っていたような気がする。全く遊ばなかったけど名前だけはよく覚えているゲーム。

 

 主演の松風雅也の演技の腕前はさすがだし、声のコンディションも整っていて、久しぶりのキャラを演じても違和感がない。アニメでもやはり良い声だ。

 

 ゲームの頃からジャケットにも登場することで印象的だったシェンファだが、本編だと2のラストでちょっとしか登場しない。アニメでもラストに迫った所で涼とシェンファが合流して終わり。

 これからどうなるのだろうか。アニメの2期もやらないのかな。あれば是非見たい。

 

 なんか普通に楽しかった。やっぱりシェンムーは良い。

 こうなったらゲームでも小説でもアニメでもなんでもいいからシナリオの落ちまでをメディアに残して欲しい。ゲームの4がいつになるか分からないので、やっぱりちょっと進んでもなお未完の大作でしたという落ちになるのが心配でもある。

 ランテイとの決着もそうだが、原崎とはどうなるの?って所も気になるな。

 ワンピースもそうだけど、シェンムーも死ぬまでには落ちが見たい作品の一つだ。人生の悔いは可能な限り潰しておきたい。というわけで、シェンムーを作る職人達よ、とにかく頑張って続きの物語を世に発信してくれ。

  

 シェンムーセガっ子もバンザイ。

 

 

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