こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

アウトオブ眼中なんて言わせない熱さ!「頭文字D Second Stage」

頭文字D Second Stage」は、1999年10月から2000年1月まで放送された全13話のテレビアニメ。走り屋達の伝説第2章である。

 

 放送時期がド世紀末だな。まだまだ20世紀の頃の伝説を令和になった今頃ピックアップだ!

 

頭文字D First Stage + Second Stage [Blu-ray リージョンB](輸入版)

内容

 今回新たにやることはだいたいこうだ!

 ↓

・チームエンペラーの須藤 京一、岩城 清次が峠に殴り込んで来るのをなんとかする。

・清次が名言「アウトオブ眼中」を言い放つのを耳の穴かっぽじって聞く。

・なつきの援交が発覚して拓海の想いが揺れる→揉めて二人の仲が断絶。

・拓海のハチロクが逝ってしまいニューハチロクを迎え入れる。

・かずみちゃん登場でイツキの冬が明けて春になるが……。

・秋山 渉と拓海がやりあう。

 

 とまぁ13話の中で魅せるレースバトルとすったもんだの人間ドラマが濃い。

 

感想

 まずは今回から新たに峠に殴り込んでくるチーム「エンペラー」の連中がいきなり峠に嵐を呼んでくれるから開幕早々ゆっくりしていられない。これは楽しくなりそうとワクワクする始まりだぜ。

 

 須藤 京一、岩城 清次を筆頭になかなか暴れん坊な走り屋連中だ。ていうか京一と清次は歳いくつだよ。40くらいに見えるんだけど。既存のチームの連中と比べて追加メンバーのこいつらおっさんすぎ。

 エンペラーは他チームに勝負を仕掛けて勝利したら相手チームのステッカーを半分に切って車体に貼るという結構ムカつく勝利宣言をしてくる。道場破りが破った証に看板を真っ二つにして帰るみたいな感じか。

 序盤にレースを行った中里がエンペラーに倒されてしまった。1期から連続して中里の負けが続いているから立ち直れるのかと心配だぜ。

 中里の横にいるといえばコイツの慎吾と今回も不仲ぶった仲良しぶりを見せていたのは萌えだった。むさい男ばかりのアニメなのに、男子キャラのこいつら二人に萌え要素を持たせるのは何なんだ。楽しくなっちゃうじゃないか。このカップリングが好きです。

 学校にもこういうヤツらいたよな。いつも喧嘩しているのに絶対いつも一緒のヤツ。面倒臭いおバカだなと想いつつも、その仲の良さに和まされちょっと羨ましくもなったものだぜ。

 

 エンペラーの二人がハチロクは前時代の終わったマシンだとディスってくるから拓海も本気を出します。

 この時の清次のハチロクなんて「アウトオブ眼中」のセリフがやけに耳とハートに残る。微妙に英語を使って来るのが英検持ちの私に反応する要素だった。

 

 清次には勝利するが、もっとやり手の京一には負けてしまう。

 ここで拓海が初めて敗北を経験することになる。初の負けが印象的。

 腕前としても京一は凄かった。その上で敗北へのとどめになったのは、ハチロクのエンジン大破だった。あのお古で新時代マシンに齧りつくには限界があるってものよ。

 拓海の親父が拓海の覚醒には敗北が必要的な事を言っていた。やはり勝負師としてその世界の端から端まで知ろうっていうなら、勝利はもちろんだが敗北が何かも学ぶべきなようだ。

 勝利を突き詰めた最後には、負けを知りたいと言って日本に集まった刃牙の最強戦士達の想いが分かる内容がココにも記されていた。

 負けを知って勝利に繋がる更なる力を得る。七転八倒の勝負の世界の掟が見えたぜ。

 

 負け無しの主人公を苦難の道に追い込んでドラマ性を持たせる良い展開だった。拓海がドライバーとして行き詰まるのと同時に、ラブの人間関係でも揺れるのが更に注目点となった。

 何者かが拓海の学校の下駄箱に謎の手紙を入れてくる。その内容がなつきの援交のことだった。誰が密告してんねん?

 しかし、何か怪しいと思っていたなつきとパパの関係は、やはり血の繋がり無しの娘とパパの関係だったのか。

 なつきも心を改めてパパとの縁を切り、拓海と真剣に交際しようと行動していたところで拓海に現場を見られてしまうからタイミングが悪い。

 拓海もコレにはオコ(怒る)になっちゃうから、後日学校で会ってもなつきは無視される。これが可哀想。 

 パパ断ちするために想いを語るなつきを描くシーンには、なんかリアル感があったかも。ああやってパパとちゃんと別れる少女もいるのか。

 

 パパに会えばポンッと30万がもらえるのはやっぱりおかしいと気づいたなつきは、飲食店でバイトを始めるようになる。拓海と同様に地道に金を稼ぐようになるのは良い成長だと想います。

 まずは拓海と同じステージに立つ。そこからだと意気込んで歩む意外と心の逞しいギャルでした。なつきを演じる川澄綾子の声が良すぎる。

 

 しかし、ふんわりまろやかギャルの感じのなつきが裏ではそういう顔を持っているのはなかなか攻めた設定。今の世だったらもうちょっとツッコまれそうな設定だな。まぁこれも世紀末のギャルの裏の流行りだったのか、時代性をちょこっと感じますね。

 私はこの手の事には割りと大らかなので、良い所で見切りをつけて普通の学生に戻ったなつきの物語には、まぁそんなこともあるからそれで良いんじゃないくらいの事を言って終わりにしたと想います。

 ギャルにも色々ある。それはいつの時代も同じこと。勉強になりますね~。

 

 後半から秋山兄妹がこっちにやって来る。MFゴーストのやじきた兄妹よりも前にいた兄妹キャラだ。

 妹のかずみちゃんとイツキが良い仲になってくるのが楽しい。イツキは良いヤツなので幸せになってもらいたい。

 かずみちゃんはちょっと強気なポニテ娘で良いやんけ。柚木涼香がかなり若手の時にやっていたキャラだったんだな。新人の頃くらいの芝居じゃないか。そこも印象的。

 なんだかんだあって二人が別れちゃうのが切ない。さよならを言ったら本当にさよならになるから敢えて言いたくないイツキの想いにキュンと来たなぁ。コイツ可愛い事言っちゃってる。

 

 イツキは1期でも女子とお別れしているし、池谷もそう。今回は拓海もなつきと揉めて断絶状態だしで、これではイツキの言う走り屋に女はいらないのロンリーライダー状態がチームの当たり前みたいになってくるじゃないか。先のシリーズでは各員の恋愛関係をもっと盛り上げてよね。

 

 秋山兄にはニューハチロクで辛くも勝利し、拓海も調子を取り戻してエンドだった。

 拓海のセンスも凄いもので、タイヤを敢えて溝に落としての効果的な走行とかはビックリでした。私は峠の素人だけど、なんか凄い事をやっているのはよく分かる。

 秋山渉を演じた松本保典のイケメン声は良いなぁ。今回からの追加キャラも声が良い。

 

 とても楽しく見れた1クール分の物語だった。

 年末に見終わった1クールあっても何がしたいのか謎な変なアニメ群と比べれば、話の質と熱の温度が非常にまともでビックリです。

 

 拓海にとって挫折と成長のクールだったので、これを越えて更に飛躍するであろう続きが楽しみだ。じゃあ続きも見て行こう。

 

 

 

 

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