こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

絶望は希望でぶっ飛ばせで決定!「Yes!プリキュア5」

Yes!プリキュア5」は、2007年2月から2008年1月まで放送された全49話のテレビアニメ。

 

 昨年末に放送した大人プリキュアのアニメを楽しんだきっかけで、皆がまだまだガキンチョだった頃の物語を復習しようと思いました。予習復習をきっちり行う私の人生に赤点、落第、追試は一切ありませんでした。学問でも趣味でも死角無しっす。

 

 イエプリはそりゃ知ってるし、見たハズなのだが、なにせ古い。古い記憶はだんだん霞がかかったように見えにくくなるもので~。じゃあクリアなものにしよう。そう思って丸っと全話総復習しました。

 

 先日ふたプリをBDで見たのだが、あちらは古いため4:3画面での制作だった。あの狭苦しさに懐かしさと安堵感を得るので嫌いではないサイズ。

 で、イエプリは時代も進んでぐーんとワイドな16:9画面作品になっていた。一気に広いし、何か画質も良い感じ。どっちのプリキュアも好きです。

 

 見てみるとしっかり可愛いぞ!

 07年という一昔前の時代の作品だが作画が良い。思ったよりも絵が綺麗だし萌え萌えしている。ふたプリの頃よりも萌えが強まっている。

 

 にしてもそれまで二人で仲良くやってきたシリーズを「東京ミュウミュウ」みたく5人に増員したことについては、挑戦したなぁ~と思える。

 美少女戦隊仕様になった初のプリキュアだな。カラフルでバエる。

 

 では感想とかその他何でも思いついたことを書き殴って行こう。

 

Yes! プリキュア5 プリキュアコレクション (なかよしコミックス)

内容

 今回も喋るねずみ達の世界に悪の軍団の魔の手が迫る。

 

 平和なパルミエ王国は、悪のナイトメア軍団に侵略されてしまう。パルミエを脱したねずみのココは、救いの戦士プリキュアを求めて人間界にやって来た。

 

 5人のプリキュアの覚醒、ピンキーと呼ばれる55匹の妖精の収集とそれによって大いなる力を発動させるドリームコレットの完成。そのミッションを背負ってココが頑張ります。

 

 5人のプリキュアは、ピンキー集めを行いながら世界を絶望に染めるナイトメア軍団に対抗する希望の戦士として戦うのだ。←偉い!

 

 これが栄光のイエプリ伝説第1章である。→後に2章も来るよ。

 そしてうららちゃんに萌える青春の記憶の幕開けでもあった。お世話になります。

 

感想

 面白かったっす。プリキュア達が可愛いし、ちょいちょいラブい要素もありで良い。

 絶望には希望で立ち向かって未来を掴め!という明るく前向きなテーマ性も清くて好き。←そういえば私もやって来たこと。私の人生とも重なる希望のプリキュア作品でした。

 明日にも生まれて来るであろうちびっ子達にも伝えたい良作だ。まだ根暗になる前の幼い子供達に向けて発すならナイスなメッセージ性がある。人生は希望で彩れで決定!

 

可愛いぞ!5人のプリキュア

 まずキャラが良い。

 メインキャラの5人のプリキュアは、各種属性揃い踏みの可愛い子ちゃんで固めている。皆違って皆良い。

 その中でも私としてはうららちゃん、かれん先輩が同着1位かな。次点でこまちに萌え。のぞみの良い感じにボケボケしている点には親しみが湧くし、りんちゃんとは一回バトルしてみたい(←意外と戦闘マニアは私)。というわけで全部イケる。

 

 うららちゃんのアイドル属性要素は良い。男子人気が高そう。一番の萌えキャラじゃないかな。やろうと思えばどこまでもあざとく出来るやんけ。

 当時まだ10代だった伊瀬茉莉也が演じていたというのが驚き。やっぱり今見れば声が幼い。

 

 うららちゃんの普段のぶっといツインテも良いけど、変身時に素晴らしいスピード技術で巻き髪ツインテが完成するのもナイス。あのクルクルとすぐに巻くムーブが良いよね。乙女の魅力が弾けておる。

 変身完了後の名乗りのところで微妙にピースしているところが個人的にファインプレーな好き好きポイントです。黄色はやっぱりピースしとけ。

 

 かれんは乙女の格好良さと美しさが同居していて良い。マジに美しいんだよなぁ。超好き。

 印象的な展開は、それまで4人がスムーズに合流出来たのに、最後のかれんには試練が与えられてすぐには変身出来なかったこと。まさかの展開でした。

 一度はシステム側に拒まれてプリキュアに変身出来ない。ワンクッション挟んでヒロインに試練を与えるよな~。一番しっかりしている会長キャラで強そうな彼女に試練を与える入りは印象的で良かった。

 これは諦めで運命を受け入れるのでなく、望んで勝ち取るのが運命との正しい向き合い方だと示した良い内容だと思う。まぁ諦めだって必要な時があるけど、プリキュアだったらそんなこと言うなってことね。

 堅実にまとまるのも良いけど、そこをぶち破って次のステージを目指すバイタリティとガッツも欲しいところだ。その都合をかれんの運命に落とし込んだ良き展開だと思う。

 それとかれんお嬢様を愛してサポートする爺やの存在も良い。かれんと爺やの関係性もにほっこり。私もおじいちゃん子なもので反応してしまった。

 

 りんちゃんとたまにバチッている組み合わせも良いが、相棒のこまちと一緒の時に魅せる優美な感じがまた良い。かれん、こまちはベストカップルだろう。学校の人気者コンビって感じ。

 かれんは大人プリキュアで医者になっているが、医者を目指したきっかけを古いアニメで確認出来てよかった。大人のかれんさん、すげぇー良かったっす。

 

 戦闘シーンでは、プリキュア5人それぞれが「乙女」のワードが入った決めセリフを言ってから技発動を行うのがいつものノリ。

 ドリームの「夢見る乙女の底力」はパワーワードで耳に残りやすい。アクアの「岩をも砕く乙女の激流、受けてみなさい!」からの放水も印象的。とりあえずアクアのが一番痛くて怖そう。次にミントの「大地を揺るがす乙女の怒り」も怖そう。

 そういえば水は極限に細く絞って高速で発射すればダイヤも切るとか何かの漫画で聞いたことがある。じゃあアクアの激流もヤバいなぁ。

 これら技発動時の決めセリフのワードセンスも好きだった。

 

 こまちちゃんも推せます。この落ち着いたお姉さん感が良いのだが、実は妹ヒロインで格好良い女ライダーの姉さんがいた。こまち姉も良かったな。

 本が読める、書けるの文学少女の要素もグッド。文学青年同士私とも気が合いそう。

 和菓子屋の娘なのでナッツハウスに豆大福、羊羹を持ち込んで来る。あれが美味そう。思わずスーパーに駆け込んで買ってきたくなる。とにかく餡こが好き。

 こまちがおかゆに羊羹をぶっ込んだ回が印象的。それを食ったミルクが意外と行けると評していたのも印象的。今後やってみようかな。

 

 プリキュアは健全なキッズ向けコンテンツゆえ乙女のおっぱい事情は封印だが、こまちのこの感じはチームの中で巨乳枠なはず。キュアミントだけど、見た目が東京ミュウミュウでいうところのミュウミントでなくミュウレタスっぽい。レタスも巨乳枠だったからな。というややお馬鹿ないらない分析。

 

 のぞみを演じる三瓶由布子、りんを演じる竹内順子、それぞれ男ばかり演じる女性声優のイメージがある。それが可愛いプリキュアを演じてるというのも、中の人事情が好きなオタクには印象的。

 のぞみとりんの中の人が「NARUTO」だとボルトとナルトの親子関係だから何かすごい。

 それとキュアドリームイカリングみたいなヘアーはどうやってセットしているんだろう。あれをやっている同級生を見たことがないんだけど。

 

イケメンが出てきてプリキュアとラブる

 こちらの作品からの見所といえばイケメンも出ること。しょっぱなからのぞみとイケメンに変身したココが清々しくボーイミーツガール、あるいはガールミーツボーイしている。好きな流れ。

 男でも女でも綺麗なら何でも良いだろう。その心でいる私には、イケメンも光る要素に思えた。ココとナッツはマジでイケメン。

 あんな綺麗で格好良いお兄さんなのに、中身は間抜けな喋りのネズミというギャップがすごい。

 

 ココを演じた草尾毅のネズミ声は初見だとその人だと気づかない。スラムダンクでドチンピラを演じていたのに、こちらでは爽やか好青年の芝居なんだな。

 格好良い声なのに変身を解いたら一気に間抜け喋りになるから演技幅が広い。この高い声は喉にダメージにならないのか。

 

 相棒のナッツは入野自由が演じている。これは大分若い時の演技だよな。なんとなく今よりも声が高いような。

 

 ナッツなんてこまちの小説に辛口コメントしたり、冷徹に事態を見て物を言うクールボーイなのかと思いきや、変身を説いたら一気にねずみだから温度差が凄い。

 

 ココと来て次がナッツ。ファミコンの「ナッツ&ミルク」みたいな組み合わせと思ったところでその次にはメスのミルクが出てナッツ&ミルクのコンビも叶った。

 ミルクも可愛いかった。のぞみとミルクの喧嘩が定番の癒やし要素となっていた。

 

 で、このシリーズの見所といえば、プリキュアにもやって来る人生の春の事情。つまりラブ要素である。私も好きな人生の美味しい時間。

 のぞみとココ、こまちとナッツが何かデキてる感がある。

 のぞココ組は大人プリキュアでゴールしちゃったから、双方の推し担当には爆死案件だったなぁ。

 

 ラブにボーダー無しと唱えたいところだが、実際のところなかなかの壁がある。

 人間界とどこか分からない異世界を跨ぐことになり、しかも人とねずみだからな。あと私はふたプリの頃からずっとマスコットのチビのことをねずみだと思っているのだが、それで正解なのだろうか。

 

 ココもナッツもイケメンでいいヤツだから、乙女ハート的にときめくのは分かる。でもねずみの方が正体だからな。乙女達はどういう想いでギャップありきの恋を楽しんでいるのだろうか。のぞみとこまちの恋にまつわる青春物語も特殊だな。

 ねずみに戻られた途端に萎えるとか無かったのか。という邪魔なマインドも働きます。しかしこれは真にラブを求めるコンテンツだからな。相手が人でもねずみでも愛で惹かれ合ったならそのままに行っちゃえやっちゃえな日産マインドで楽しんで良しなのだと思う。

 

 私としては、こまちちゃんがラブにときめいてドキドキキュンキュンしているのを眺めてまたドキドキキュンキュンするのが楽しかったです。

 

 恋愛は青春を美味しくする最高のおかずであり、やがては主食になります。これも教養コンテンツたるプリキュアの教え。

 

 ラブ要素も好きでした。戦士にラブなんていらんて言うやつにはデコピンしっぺでとどめだ!

 

5人の乙女達のチームワークとかギスり具合とか

 2人のシリーズと比べて5人に増えているならその分衝突もあり。コイツとコイツは合わないという揉めるターンもあった。人間が5人も集まれば全部仲良しとはいかんわな。そりゃ色々ありますわ。

 これがプリキュア的冷戦ってやつかぁ、という気まずい時間も一つのお楽しみ要素。

 

 中学の3学年バラバラミックスの構成だから、年の差があればまぁ色々と感じ方の違いもあるよね。

 のぞみ、りんは幼馴染。こまち、かれんは同級生で仲良し。一番下の学年で芸能人をしているうららは友人がいなくて孤独。そんな状況からやがて5人はマブダチになっていく。その過程を見るのも美しい友情絵巻として楽しめます。

 

 中盤回で喧嘩のため5人の心がバラバラになる展開がある。りんとうらら、こまちとかれんがそれぞれ何か不穏な仲になって行く。微妙なギスり具合に緊張します。で、そのきっかけを作ったのはのぞみとミルクの小競り合いだった。謝れ。

 

 うららちゃんがのぞみのぞみばかり言うから「あんたのぞみ以外友達いないの?」と強めに言っちゃうりんちゃんの言動に私の心も痛んだ。うららちゃん可哀想。

 

 しかし私も新聞部のますこさんみたく野次馬根性があるのか、女子ーズがバチッているのを見ると心が痛む反面、何か面白そうと思って注目してしまう。

 学校でも男子の喧嘩より女子の喧嘩に反応する人でした。動物なら犬派なのだが、そこの都合だとドッグよりキャットのファイトが見たい派。そんなプリキュア分裂騒動は印象的でした。

 それと学校のマスコミ担当の増子 美香(ますこ みか)も可愛いメガネヒロインで好きだった。ますこさんも変身すれば良いのにって思った。意外と出番が多かったな。

 

 敵もいやらしいからプリキュアが内部で揉めているのを利用して、自分たちが有利になるよう揺さぶりをかけてくる。友人と揉めて弱ったハートをダウンさせる精神攻撃を仕掛けてくるのが印象的。

 

 トラウマ世界を展開して精神攻撃する中で特に不気味だったのが、こまちがたくさんのこまち人形に襲われる展開。あれは怖いって。可愛いこまち人形もあの数で来られると引く。トラウマ要素とは縁遠いコンテンツのプリキュアで、微妙にトラウマを誘発するようなシーンはあそこだったかな。

 

ナイトメア

 敵組織のナイトメアは、悪者組織ながらもしっかりと会社の体を成している。

 これがなんとなくでなく、割りとガッツリ目に会社都合が反映した敵組織だったのが印象的。

 どこの会社もそうだが、仕事成績がその者の評価となる。戦いで良い成績が出ないことで焦るメンバー達の心も表現されていた。

 最初らへんのブンビーやカワリーノの部下への接し方なんかを見ると、微妙にパワハラ要素も見えてくるかも。この時代だとまだ何にでも「~ハラスメント」つけて発する流れは来ていなかったのかも。大人プリキュアでは丸くなって地球に馴染んでいるブンビーさんがイケイケでムカつく時代が見れた。

 

 会社の事なんて忘れたいニチアサに強めに見える会社感がある。子供と一緒に見ている会社員のママさんパパさんはこの要素についてどう思ったのだろうか。

 あっちもこっちも世界を回しているのはやはり会社員なのね。おつかれ、そしてありがとうを言いた方々だね。

 

 カワリーノの持つ不気味さ、ウザさ、怖さ、ムカつき加減、それぞれを良く伝えた優希比呂の芝居が良かった。こういうムカつく役をやらせると光るな。最終的にボスのデスパライアよりもカワリーノの方がもっと闇っぽくて悪いヤツだった。

 

 敵キャラで一番光っていたのは、クモ怪人のアラクネアだったかも。人間態ではイカすOLでセクシー枠でもある。

 変身後のクモ怪人のデザインがとても良い。格好良いじゃないか。クモ怪人デザインが好きでした。

 仮面ライダーユーザーなもので、クモ怪人には敏感に反応してしまう。クモの化け物とやりあうのはライダーの宿命でもあるものなぁ。プリキュアでも良きクモ怪人と出会えて良かった。

 

 悪の女幹部もこの手の作品だと華たるポジ。つまり大事。アラクネアは良かった。中盤までそこを担当したアラクネア退場後に来た女幹部枠がデカくてゴツくて怖いおばさんのハデーニャだったのは残念だった。演じた小宮和枝の声は好きなんだけど、このデカいおばさんは怖いから悪の女幹部萌え要素としては萎える。これじゃウチの年季入りまくりのバイトリーダーじゃん。親近感が湧きすぎて逆に良くない。

  

 バイトといえば、業績不振で社を追放されて人間界でバイトをするはめになったガマオくんが可哀想だった。

 人間界での生活シーンでは登場毎に「腹減った」を言って弱っている。私も知っていることだが、空腹はマジで恐ろしい。空腹は快眠を邪魔するので、食欲と同時に睡眠欲の面でも満たされない。悪者だけどガマオくんに飯を食わせたくなる。

 夏の回では、こまちの家で発注した氷をガマオが勝手に食っちゃうシーンがあった。氷を食っても腹は膨れず、やっぱり可哀想なガマオくんだった。

 空腹のせいでもっとそうなるのだろうけど、こいつが事あるごとに根暗な文句発言を飛ばすから感じ悪いなぁ。同情はするけど元々クソキャラだな。 

 いつもクラスの端っこで何かしらの文句を言ってるこういう暗いヤツいたな~と学校生活を思い出す。といわけで経験から馴染めるキャラ。

 

 個性的な闇の会社員達と青春をご一緒出来るコンテンツでもあった。

 

倒すべきボスは「絶望」という概念

 ラスボス戦は2週に跨いで展開した。

 ナイトメアを象徴するアイテムといえば闇の仮面。その仮面が取れたデスパライアの素顔が終盤になってやっと見れる。顔の下はイカす美女で良かった。めちゃババアだったらどうしよって思った。

 

 彼女の人生観が浅くはない結構深めなものだったのが印象的。

 ドリームコレットの力で永遠を手に入れても、それだけでは希望になりえない。命の時間が伸びたら死の絶望はないが、生きて希望を手にするのはまた別の話。願いを叶えてもまだ希望は掴めないと知るデスパライアの人生には結構学びがあるかも。

 死んだら当然何にもならないが、生きているだけでもやはり何にもならない。確保した時の中でどのように有意義に生きるかが希望に繋がるのだ。そういうことね。

 

 ここは良い事を学べたぜ。永遠の命があっても何もないヤツは永遠に何もないから一生希望の光を掴めない。だからしっかり生きて絶望を跳ね除ける希望の力を魂に宿すのだ。その人生コースで決定! 

 そういうことを言ってる(はず)アニメでした。教養があります。もちろんそこに萌えも付随している。だからプリキュアはすごい。可愛い。素晴らしい!

 

まとめ 

 というわけで、夢見る乙女の底力が如何ほどのものか知ることが出来た。しっかり恐れ入りました。良いアニメです。

 続編のGoGoも見るっきゃない。そちらも視聴する方向で決定!→のぞみちゃんがこれといって考え無しに進路を決めてよく言う「けって~い!」のフレーズにもハマりました。

 

 

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