こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

やっとゴールだよ遅刻豚「豚のレバーは加熱しろ」最終回を見た

  

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 クリスマスくらいに11話を放送して以降、だいたい1ヶ月ぶりの放送再開です。2月の頭に入ってやっと豚レバの最終回が解禁となった。

 去年末の一時蔵入り遅刻組といえば、川越ボーイズと豚レバだった。川越に続いて豚レバもやっとゴールしたので、これにて私の中で真に2023年が終わった。

 

 で、そんな最終回は冒頭から見せてくれるぜ豚さんとジェスの優しい世界。半分くらいまでは、豚さんとジェスが別れを惜しんで語り合う優しい時間が広がっていた。ジェスは良い子だった。可愛いっす。

 初回も豚とジェスがずっと喋っているだけの濃密なる地味時間の提供となったが、ラストも二人の世界が濃く描かれた。そんなまったりさもたまには良いだろう。

 

 美少女のジェスに行かないでと止められるが、豚さんはしっかり転生したわけではなく、現世に生焼け豚レバにあたって弱った体を残している。だから帰らねばならぬ。

 落ちで日本に帰還するとは珍しい。それも自分の意志で現実に向き合い豚は人の体を目指す。意外にもイヤイヤ言って現実逃避することはしないんだ。現世ではヒョロメガネ童貞の彼は偉いじゃないか。

 他の異世界ものだったらしっかりと日本から消去だったり、追放処分で行きっぱなしの投げっぱなしだからな。現実から逃げなかった判断が珍しい。

 

 日本に帰ってからは、美少女との異世界旅というオタクの夢が排除された清々しいまでに厳しい現実が待っている。ジェスを失った焦燥感の中、レバーでやられた体の治療をし、治療で学業が遅れた分は留年して取り戻すことになる。厳しいなぁ。

 それにしてもレバーに当たっただけであそこまで大事になるのか。レバーは好きで楽しく食うだけだから、こういう危ない一面があるとは知らなかった。

 

 ラストのここへ来て改めてしっかり言い切るメッセージが、本作のタイトルにもなっている「豚のレバーは加熱しろ」だった。マジでしっかり焼けと最後になっても言ってます。

 特徴的タイトルでもあるこのメッセージ性は、2023年に放送した異世界なろう全作の中で最も教養ある内容となった。

 異世界なろうに教養無しと言われて久しいだけに、同期作品には中身すっからかんのペラい物が多く存在した。あれだけの数を1年に放送しておきながら、一番ためになった学びがレバーの正しい食い方という結果が情けないようでいて、一方でこのジャンルらしいと思えて笑えても来る。

 

 ジェス無き世界でヒョロメガネ童貞留年生をやって楽しいわけがない。それと比べて豚の体で美少女の傍にいるのがどれだけ良かったか。

 そんな哀愁の想いを胸に、ヒョロメガネくんは、ジェスとの充実した冒険を小説として書き上げてネットに投稿するのである。

 ここら辺からいかにもオタクチックなマインドでの言動が見えてくるような。

 

 そしてある日、小説ファンの声かけでオフ会をすることに。で、集まった奴らがヤバい。

 まるで小説の世界に行って帰って来たかのような物言いでめちゃトークが捗っている。いつぞや流行った前世フレンズの繋がりみたい。

 オフ会のオタク達は最後に一瞬しか出てこないのに、演じたのは島崎信長杉田智和種崎敦美と無駄に有名人揃いだった。皆さん痛い役をお疲れ様。

 

 オタク達と語る内に、やっぱりジェスに会いたいから会いに行こう!と決定して何か最後にはまた豚に戻って終わった。 

 なんだそれ。結局またブタるのかよ。

 異世界転移のためにまた生焼けレバーを食ったってことなのかな。今度は本当に体が死ぬんじゃないのか?それはそれで目標達成なのかな。

 

 厳しい社会でのしがらみから解放されるなら、豚になってでも美少女とご一緒出来る夢世界に行きたい。そんな望みを叶えたラストだった。

 後半展開がいかにもオタッキードリームな内容で痛いけど、それはそれで素直で良いと好感も持てる(←心広し)。

 

 途中休止を挟んでの大遅刻豚アニメとなったが、難航の末とりあえず完結したので良かった。

 しかしメルヘン・メドヘンやゾン100、そして今回の豚レバと、どうしてこうもともりるがメインで出ているアニメは大遅刻の曰く付き枠になりやすいのか。あと去年なら魔王学院2期も遅刻枠だったな。

 彼女のことは応援しているし、当然本人の落ち度はゼロだと分かっている。でもこうなるとともりるが出ていてまたこうなったかぁ~と問題があった過去作の事を思い出す。

 こういう事も笑って振り返るネタに出来るくらいになると良いですね。なんだかんだ最後には全部良かったってなると良い。曰く付きとはいえ各作品のこともなんだかんだ好きだし。

 

 松岡くんは「いせれべ」で豚のように太った少年を演じた経験がマジに豚ったこちらの芝居に活きている。彼も益々良い役者になりましたね(←無駄に偉そうな目線はどこから来ている?)

 

 レコーディングやラジオを通して松岡くん、ともりるの主演二人も良いコンビ感に育ちました。

 色々あったけど全体的に見ると悪くないアニメだったし、主演の二人のこともより好きになった。

 なんだかんだ良い企画でした。楽しかったっす。

 

 というわけで、とにかく豚のレバーを食う時にはしっかり焼け!

 それだけ学び取れたなら見てお得なアニメ時間だったと言えよう。レバー食いたいっす。

 

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