こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

東映特撮YouTubeで「バトルフィーバーJ」の最終回を見た

<スーパー戦隊シリーズ 30作記念 主題歌コレクション> バトルフィーバーJ

 

バトルフィーバーJ」の配信、遂に終わってしまったぁ!

 いや~楽しかったなぁ。同時にちょっと寂しい。

 これがスーパー戦隊シリーズの土台を固める挑戦的一作であり、一つの完成形でもあったわけだ。視聴するにあたって歴史的価値がある産物だった。シリーズがここまで深まった今見ると非常に感慨深い。

 

 戦隊の昭和シリーズはBDで出ていない物がまだまだあり、バトルフィーバーもBD化がまだだ。そんな中、BD画質でも行けるくらい綺麗な状態で公式さんが見せてくれたことに感謝。しかもタダだからな。それからジャッカーのBD化をはよぅ!

 

 毎週2話ずつで半年かけて配信したのがこの5月最終週で遂に終わった。不思議なもので半年経った感じがしなければ50話分見た感じもしない。振り返れば速すぎる配信期間だった。こうして人はいつしか過去がたくさん増えて未来が少なくなり、大人になったなぁ~とじんわり自覚して行くのだな。今が丁度その時です。

 同時期に配信していたガオレンジャー仮面ライダーアマゾンも同週で最終回配信となるから1週間でトリプルロスだったぜ。ロスの数だけ人の人生には深みと重みが宿り、それだけ己の歩んだ道を愛せるようになるってものだ。今日も東映特撮で人生の悟りが捗る捗る。

 

 ここのチャンネルを知ったのは昨年末のことで、以来毎週毎日何かを見て楽しませてもらっている。毎日何かを配信しているとかサービスが良いよな。こうしてパソコンで無料で毎日楽しいのが流れているならそりゃテレビ離れも文化死滅も進むわけだ。時代ですねぇ~。

 最近は放送中のアニメと毎日このチャンネルでやっている何からの特撮番組を見るだけで1日の動画ウォッチがほぼ終わっている。特撮って良いよな~。マジでいくつになっても良い物なんだよね。こうして不朽の熱が宿るコンテンツって素晴らしい!

 

 で、バトルフィーバーが久しぶりに見れて良かった。令和になってコレがまた見れるなんて誰が思う?←答えは聞いていない。

 バトルフィーバーを見るのはコレで二周目だけど、間を空けてのことだからまた新鮮な気持ちで見ることが出来た。人生にいつだって欲しいのは新しい風。新鮮とは人生の質を底上げする素敵要素です。

 

 忘れもしない。近所のゲオに新作でバトルフィーバーのDVDが入った時、全巻まとめて借りて1週間で見たんだよな。あれが一体何年前だったろうか?今となってはレンタルビデオなんてマジで全く借りないし店に寄ること自体かなり減った。

 バトルフィーバーってそれまでだとLDを買うしかなくてセル、レンタル含めてVHSがどこにも無かったんだよ。見たいと思っていたけど、どうやって見るのか謎だったのがゲオに入ったので嬉しくて全部行ったよな。

 ずっと見てずっと部屋から出てこないから親も「立派にオタクやっている」と安心したことだろう。1年分の記録を収めた内容だけど1週間で返却しないといけないからそりゃ急ぐわな。楽しいけど大変な1週間だったぜ。

 ゲオでバトルフィーバーのDVDを見つけたあの日の感動も一緒に蘇ったぜ。

 

 どうせ懐古主義による未来の可能性を潰した物の見方だろと言われそうだが、今やっているブンブンジャーよりも大昔のバトルフィーバーの方が楽しく感じる。まぁブンブンはブンブンでバク上げな楽しさがあるけどね。どちらも楽しく見ています。

 しかしあの昔から最新時代の本日まで脈々と受け継がれる魂の系譜があるっていうのがすごいことだよね。その点にも感動する。

 

 バトルフィーバー最終回を見て感動した人間はゴミほど多くいるだろう。その証拠がYouTube動画下のコメ欄。

 オタクさん達の熱気迸る想いが次々打ち込まれている。これを読むのも面白い。

 サロメが、ヘッダー司令官が、鉄山将軍が、と誰々の活躍が良いとか感動したとかめちゃ書かれている。それを言いたい気持ち、マジで分かります!

 大昔のコンテンツなのに、リアタイのオールドファンから新規ファンまで取り込んで盛り上がっているじゃないか。

 これについて大葉健二はどう思っているの?皆ケニアのことを面白いし格好良いって言ってるじゃんか。それと彼には次作のデンジマンでもよろしく!と言いたい。

 半世紀くらい前の番組を見返して皆湧いてるぜ。こうなったら番組作りに関わった者全てがクリエイター冥利に尽きるだろう。私も感動した。

 手抜きなく一生懸命作った当時の熱が本日の人間にも伝わる。この魂の伝承が熱くて感動するよな。ゴミはその場で燃やされて全部が終わるが、良い物は良いからってことで時を越えるんだよ。バトルフィーバーも越えてるんだよ。それが分かって私は感動した。

 

 そんなバトルフィーバーをサクッと振り返りたい。ホント良かったっす。

 バトルフィーバーJは世界征服を企む悪者組織「エゴス」と戦う正義のヒーローなのだ。

 前年に権利を取ってアメコミの「スパイダーマン」の実写をやって実績と自信をつけた東映さんが次に放ったのがどこかアメコミ調なマスクのバトルフィーバー。そしてスパイダーマンの相棒ロボ レオパルドンの特撮で「俺らはデカいロボも行ける!」となって今回からは巨大ロボを出す戦隊シリーズに進化した。これがデカいムーブだよな。ゴレンジャー、ジャッカーから確実に進化した戦隊魂がある。

 

 シリーズにおける新たな注目点といえば、やはりバトルフィーバーロボしかねぇ。巨大な鋼鉄鎧武者ということで渋みとクールさがある。

 こいつが最初から投入ではなく、まずは作る段階から始まり途中からお目見えという形になる。フィーバーロボ爆誕までのワクドキ感も良し。

 巨大な日本刀 電光剣の格好良さよ!やっぱり特撮野郎なら一度は日本刀を通るからな。

 ウチの爺さんが骨董と銃刀趣味からレプリカもモノホンも持っていた。そいつを見せてもらったものだ。モノホンを所持するなら許可証がいるからな。それもちゃんとありました。違反所持ではありません。

 

 メカ関係ならバトルシャークも格好良い。当時のCGゼロで見せるメカギミックなんかにはなんかこう燃えるものしかない。良く作っているんだなコレが。 

 あのデカいバトルシャークが、人の手無しのオートコントロールで飛んでいくのはすげぇ。女性隊員がどうやって飛ばすのだろうと内部を突付いていたら、オートでいけるから余計なことすんなと鉄山将軍から注意されていたのは印象的。

 

 敵怪人が全部ボスの子供という設定で毎週新しく産んで来てマジで厄介だった。最近のだと怪人も格好良いデザインで来るけど、エゴス怪人はブサイクなのもいれば、子供が見たら怖いだろってな具合のもいたな。

 しかも兄弟怪人で等身大が兄、デカいのが弟として同時進軍してくる。同一人物の巨大化ではなく二人いるってのが大変だな。兄が下で、弟は上で暴れるからバトルフィーバーもあっちにこっちに忙しい。数人は下で、また数人はロボに乗り込むなんて展開も見られた。こういった戦闘シーンの流れは今見れば新鮮だな。

 初の巨大怪人となったバッファロー怪人は毎度のEDにも出てくるくらいに象徴的な悪者。さすがに巨大怪人第1号のヤツは格好良く作られていた。あいつ好きなんだよな。

 

 怪人が生まれる毎にヘッダー司令官が言う「おぉ~、御子よ!」は久しぶりに見ても覚えていた。これは初見からも耳に馴染む。

 ヘッダー司令官の中の人が途中で違うことがあったが、あれってなんでなんだろうと初見から謎だった。この度、そういう大人の事情でキャスト変更に至ったのかと納得できました。まぁ色々あるよね。

 ケニアが敵を見て言う「また出やがった!」もお馴染みのセリフとして耳に残る。そりゃ放送している限り何度だって敵さんは出て来るって。

 

 敵の作戦もマジで色々あって、その中で当時ホットだったらしい口裂け女の都市伝説を用いたものが印象的。口裂け女をネタにした怪人でガキをビビらせるのも印象的。じいさんの代からもあった都市伝説ネタだったのか。私の世代でも知ってます。

 数日でスーパーの食材がひっくり返る程値上がりする物価高騰作戦もあった。恐ろしいって。フィクションとしてヤバいなぁで済むなら良かったのだが、令和の本日になってアレが冗談でもないくらい物価高騰の波がドカンと来ているからな。フィクションネタに近づく景気の悪さをリアルに見たことでなんか傷つきます。子供番組を見る今の私はすっかり大人思考なんだな。これを受けて、今こそOP歌詞の印象的なフレーズ「地球が悲鳴を上げているぜ」がリアルになった時なのかもしれない。という暗い事を想うのはここらで止しておこう。

 

 バトルフィーバーは国防省預かりってことで結構規模がデカい組織だった。バックが整っている。

 結構本格的なスパイアクションやシリアス&硬派なドラマ展開も見えた。全体として娯楽性に富んでいるのは間違いないが、回によってはシリアスで大人向けな内容もあった。ピンチになった救助対象や仲間を助けられず死者を見送るターンも割とあったことも記憶に残る。対してギャグも結構あって楽しい。

 あくまで仕事での使用だが、伝さんが数度レンタカーをツケで借りていた分の支払いはちゃんと済ませたのかな。大きな組織だから給与は結構入ると思うのだけど。

 

 バトルフィーバーといえば繋がりのある記憶が「スペースインベーダー」の要素。これも時代だな~。時代ってことでスペースインベーダー激流行り要素が入っている。バトルフィーバーでもゲーセンのシーンが流れていたし。当時のゲーセンの景色が見れるのはレア。このノスタルジーな感じが良いね。

 スペースインベーダーは私も大好きだからな。サロメ役のマキ上田スペースインベーダーのイメージソングも歌っていたし。そっちの曲も推します。

 そんなわけでスペースインベーダーがまたやりたくなるドラマだった。私はスペースインベーダーが大好きです。 

 

 出てくるお姉様方が皆イケてたな。アメリカを演じた二人、変身しない女性隊員もイケてる。それと敵サイドのサロメもね。マキ上田は今でいう吉田沙保里枠の強キャラ女子。

 レギュラー出演者に日高のり子がいたのはビックリ。声優として定着する前は特撮に出ていたのか。今配信しているトッキュージャーにも声優として出ているし。役者歴が長いななぁ。

 

 コサック、アメリカと隊員が二人も交代しているのも印象的。

 コサックの銃殺による退場劇はショッキングだった。

「カキ氷、食いてぇな…… 体中がカッカするぜ」というまるでどこかの暑苦しい刑事ものみたいなセリフで退場となった初代コサックの最後は忘れられない。

 コサックの退場シーンは子供の頃に見たら結構トラウマってしまいそう。敵もやはりワルだと分かる怖さがあった。

 

 名一番を持っていったのは、意外にもバトルフィーバーでなく生身の倉間鉄山将軍とヘッダー司令官の一騎打ちだった。バトルフィーバーといえば戦える頭脳の鉄山将軍。ウチの父親も日本刀を振り回すボスの特撮ということはよく知っていた。

 将軍かっけえ~。昭和時代にもまだ生き残っていた将軍様である。顔がハンサムだなぁ。ヘッダー司令官もこれまたハンサムなのさ。

 この二人の一騎打ちはすごい緊張した。将軍が死ぬんじゃないのか。生き残ってくれと思って見ていた。

 後方でどっかり構えるのもボスのターンとしては当然だが、何かあれば先頭で切り込んで行ける行動力とシンプルな強さがある。これってリーダースキルとして満点!

 やっぱり組織の頭っていうのは椅子に座っているだけでなく、足も拳も使えないと下が信用してついて来ないのよ。現在何かしらの「頭」を張っている者は、イケオジ剣士の彼を見習え。

 というわけで、昨今の情けない大人のリーダー達も将軍を見習ってねと言える一作でした。そうしてへばっているから、新しい学校から若手のリーダーがぐんぐん出てくる時代になるんだぞ。令和の大人はブルーになっている場合ではないぞ。皆頑張れっ!

 

 最終戦で厄介な敵勢力となったのが、意外にも怪人(または御子)製造マシンだった。あれが喋って襲いかかってくるとは思わないじゃないか。感覚的には自販機とかUFOキャッチャーが襲いかかってくるようなものだからな。

 バトルフィーバーも食って怪人の種にしようとするのは乱暴だなぁ。万物をボスの息子か娘にしちゃう迷惑マシン過ぎる。

 

 サタンエゴスの巨大化したのは電光剣を槍投げ飛ばしで撃破。サタンエゴスの声が亡き飯塚昭三の悪者ボイスなのが懐かしい。特撮の悪者ボイスといえば彼だな。 

 ゴレンジャーの時も良い絵として心に残った夕陽をバックに立つヒーローの図がここにも見られた。英雄バトルフィーバーのマスクが夕陽に映えやがる。そんなラストの景色を見れば我々の心には交響曲(と書いてシンフォニー)が聞こえるってもんよ。←心がかなり物語に入り込んでいる

 

 良かったっす。基本にして一つの完成形だな。

 バトルフィーバー、しっかり面白いのでおすすめっす。

 こういうのは古いだけで、土台からその上の建築技術から諸々しっかりしてるもんよ。だから後の時代になっても楽しめる。

 

 地球が悲鳴をあげている分はバトルフィーバーがしっかり慰めてくれた。今日の地球はまぁ平和っす。なんとか笑って生きていける。バトルフィーバーのおかげだ。

 OP曲も熱くて良いし、ED曲はシリアスかつ渋い作りでこれも良し。楽曲もしっかり聴き込みました。

 

 それでは皆さんもバトルフィーバーと心を繋ごう!さすれば素敵な世界の獲得となるでしょう。

 

 

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