こしのり漫遊記

どうも 漫遊の民 こしのりです。

星を守護する護星者「天装戦隊ゴセイジャー」

天装戦隊ゴセイジャー」は、2010年2月から2011年2月まで放送された全50話の特撮テレビドラマ。

 

天装戦隊ゴセイジャー ファイナルライブツアー2011【DVD】

 

 東映特撮YouTubeで配信されていたのを全話チェックして楽しんだ。この半年間はゴセイジャーと一緒でした。無料で見れたとかお得過ぎる。

 2010年作品にもなれば感覚的にも映像的にも結構新しいよな。このくらいの時期の作品も興味深い。

 

 なんともファンタジックなシリーズで、ゴセイジャー達の正体は天界から人間界にやってきた天使に設定されている。人間じゃないのか。天使のヒーローというのも珍しい。

 一級天使になるにも試験がいるから、まだまだ見習い天使の彼らは研修で地上に舞い降りたのだ。その先で面倒が起きて天界に帰れなくなり、地上は悪者の侵略に合うからなんとかするしかねぇ。

 そんなこんなあって、見習いの身でありながら戦いの最前線に立つゴセイジャーの戦いを描く新感覚シリーズが展開されるぜ。

 

 まず気づくのがゴセイレッドに変身するアラタくん役が千葉雄大であること。後に有名になった人だよね。 

 この時だとホント可愛らしい小僧のようで、女の子みたいにも見える。綺麗な見た目の予備校生の感じがする。なぜ高校でも大学でもない予備校なのかは不明。直感でそう思っちまった。

 

 ハイドくんがデケェ。足が長いイケメンお兄さんだった。ヒーローも生活があるから買い出しシーンが描かれることがあった。その際ハイドくんが安くて良い食材を調べて買う家計的にしっかりした一面を見せたのが印象的。私もそういうタイプです。

 同じ天使にもスカイック、ランディック、シーイックの種族分けがあるのも印象的。それぞれの種族を戦闘時の名乗りで言うので記憶に残る。

 メンバー5人の内ハイドだけがシーイック族で、実はいた相棒は敵の前に倒れたと後で分かる。そこは悲しくシリアスだった。ハイドは仲間の死の悲しみを背負っているからこそ、時には口やかましい事を言ってでも皆が生還するよう責任を持って行動するんだよなぁ。というわけで推せます。 

 

 アグリくんと雰囲気的に似た子が同級生にいたので、彼には親近感が湧きます。妹のモネもセットでヒーローなのも印象的。兄貴と妹とで同じ戦隊とかちょっと珍しいかも。

 

 変身、その他能力発動にカードアイテムを使用するのも特徴的要素。仮面ライダーでもカードがキーアイテムのシリーズがあるから、ヒーローとカードは相性が良い。

 アイテムがガッチャガッチャ言うので、そこは「仮面ライダーガチャード」より先行して世に出たガッチャ要素だな。

 

 追加戦士枠のゴセイナイトは強くて格好良い。丁度同時期にYouTubeで配信していたカーレンジャーのシグナルマンのように人間態がないそのまんまの姿の戦士。演じた小西克幸のイケボが格好良い。

 ゴセイナイトとゴセイジャーが最初は揉めていたのも今となっては懐かしい記憶。地球を守護する使命は実行すれど、そこに生きている人間についてはどうでも良いの勢いで行く初期のゴセイナイトはちょっと怖いぞ。

 地球に罪はないからそこは後に残して行こう。その考えは皆同じだが、人間が地球の存続の邪魔をしているという内容をゴセイナイトの語りから読み取ることが出来る。これは敵側の面々からも言及されていることで、まあそうなのかもと納得出来る部分もある。

 地球の守護と人間の守護の関係性について考えさせるのも作品のテーマになっていたのかもしれない。

 最初は尖っていたゴセイナイトが、望くんと関わる中で丸く優しくなっていく過程にはほっこりするものがあった。最終回で望くんに会えて良かったと言葉を送るゴセイナイトに泣けた。

 

 地上にいる間、ゴセイジャー天文学博士の天知博士宅に居候して過ごす。

 天知博士役が髭男爵のルイ53世なのも映像的にインパクトある要素だった。彼の顔は濃いからな。そして癒やされる良い声でした。

 あと他のお笑い枠として、さかなクンも魚関係の博士役でゲスト出演したのが濃い思い出。さかなクンって実際にその分野では博士レベルで偉いと聞いたことがある。

 博士と息子の望くんも合わせて皆で仲良く過ごすシーンも癒やしだった。後にはここにデータスもプラスさせることを忘れてはいけない。

 データスの見た目がいかにもゲーセンのカードゲームのやつなのはインパクトがある。データスにだけ感じるロボコンやカブタックの感じはなんだか懐かしくて心地良い。

 ブンブンジャーのちょっと前の回では、ATMの怪物の声役でデータスと同じ声の宮田幸季が出演していた。昔のでも最新作でもマシンの声で出ているのね。そういう気付きもあった。

 

 他のシリーズと異なるゴセイジャーならではの特筆する点といえば、敵組織が入れ替わって3つも出てくること。

 宇宙虐滅軍団ウォースター、地球犠獄集団幽魔獣、機械禦鏖帝国マトリンティスと字面にして大仰な連中が次々出てくる。全部倒して行くから見習い天使の身で忙し過ぎる。

 この3つの集団で攻めてくる設定は珍しい。3つも出てくる例なら古くは「特捜ロボ ジャンパーソン」にも見られる。多分あれ以来じゃないかな。しかもジャンパーソンは入れ替わりでなく同時に3つが攻めてきたからな。

 敵の面々が変わってくることで定期的に新鮮な思いになれる仕様だった。

 

 ウォースターとの最初の戦いでゴセイジャーがデレプタに負けちまう導入は掴みとして良かったかも。敵をデカく描くのもインパクトとなり、後が気になる要素になるからな。

 ゴセイレッドが後にも残る深い傷をデレプタにもらって本格的に戦いの物語が開幕となのは緊張感があって良かった。

 

 幽魔獣の膜インが地表を汚いドロドロで覆って地球を終わらせる作戦に出ようとするのが普通に最悪に思えた。作中で一番嫌な侵略作戦だった。

 マトリンティスのロボゴーグは格好良かった。敵キャラのデザインも全体的にいい感じだった。

 

 色々な連中が出てきた面倒だったけど、それもこれもブレドラン改めブラジラが全部悪い。

 ラスボスになるブラジラが実は最初から最後までずっと出ていたことが最大のビックリ要素かな。彗星のブレドラン、チュパカブラの武レドラン、サイボーグのブレドRUNと名前を変えて3つの組織全てに属していた。ゴセイジャーを見るということは、ブレドランと共に楽しむ特撮時間とも言える。最終的には、演じた飛田展男の事もめちゃ悪者に思えてくる。あっ声優は好きです。

 組織が変わってもしつこく最後まで出てきたブレドランの粘着っぷりも大きく印象に残る。

 

 まだまだ未熟な天使達が結構ギリギリの中で勝利を手にして最終回は爽やかに終わった。

 もっと己を鍛えるため、天界への帰還は先送りにして地上で修行することにした5人はそれぞれ旅立っていく。天使の羽で飛んでいくゴセイジャーの背中を見て一つの別れを経験した望少年は、また一つ大人になって行く。そんな感じのちょっと寂しく希望たっぷりのラストだった。最終回でちょっぴりウルッときたぜ。

 

 エンディング曲の「ガッチャ☆ゴセイジャー」が好きだった。複数バージョンが作られてそれぞれたくさん聞いた。

 これからもガッチャガッチャ言いながら良い特撮ライフを歩んで行こう。地球は皆で守ろうね。

 

 

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