なんかたくさん色んなアニメが終わったと思ったらもう次々と新しいのが湧いて出て来ている。こうなると忙しくて桜なんて見に行っている場合ではない。4月もアニメを楽しむのだ。その前に前期アニメの感想だ。
ヴィンランド・サガ SEASON2
1をやったのがいつだっけ?ってくらい時が流れたなぁ。それでも1期の印象が割りと強烈で面白かったので基本設定とかは覚えていた。トルケルやアシェラッドは怖いおっさんだけどキャラが立っていて好きだったし。
で、始まった今回はえらくテイストが違う。まず1期メンバーでもない誰コイツ?な視点から新章が開幕する。
新顔のエイナルの物語から開幕なのは意外だった。トルフィンがしばらく出てこず、1期とは違う場所で何かすごい凄惨なことになっているからどうしたんだサガ?と画面に問いかけるばかりの一話目だった。
エイナルの物語がスタートから酷すぎる。木偶人形でも処理する感覚でバッタバタ家族が殺される。そういや平気で凄惨な事をする危険にして興奮する枠だったなと思い出した。
エイナルが奴隷農民として送り込まれたデカい農場で初めてトルフィンと合流する。これもびっくり。あのトルフィンがこんな田舎でこんな事になっていたとは。生気が吸い取られた世捨て人の感じがすごい。
エイナルはいいヤツで好きだった。
1期ではワンピースみたいに海を目指す海賊ものみたいだったのに、今回はずっと農場になっている。作風が大きく変わった。それでも私としては、丘での物語も十分に楽しめた。これはこれで牧歌的で良い。
同期作品に「異世界のんびり農家」という「農家」のワードが農民好きへの釣りになっているやっつけ農民アニメがあった。
あれで農民要素に不満を覚えた人間は(まぁ見た全員がそうか)、ゴリゴリガッツリ農家のこちらを見れば82倍楽しめる。
トルフィンとエイナルがまるで森みたいな無法地帯を更地にして農地として使えるようにするまでの長い物語が楽しめた。
人間の力で太い木の根っこの処理は無理。そこは牛の力で引っ張って抜く。すごいアナログな作業を丁寧に見せて行っている。マジでチート無しなんだなと改めて気づく。
二人が森を更地にするまで約10話も使っている。異世界農民なら一話目で農地開拓が終わり、後は麻雀とかハーレム作りとかしてウダウダやっていた。同期に二つあった農民枠でこの熱量の差は面白い。
これを見ると、自然の上に人の世界を作るという事が如何に大変かがよく分かる。トルフィン達が農地を作っていく事に達成感を得ているのもよく分かるものだった。農業は人の世界を豊かにする素晴らしいものだと感動出来た。
土地を管理する鉄拳ケティルが良いキャラをしていたなぁ。このおっさんが好きだ。
息子も農場の用心棒も極当たり前のコミュニケーションとして暴力を用いる。ここの人間達もキャラは良いけど冷徹に罪を見て殴るのが怖い。
暴力が当たり前の周囲の連中を見て傷つくケティルの心がなんとも優しくて脆い。
農場に入ってきた子供の泥棒でも、責任者達は容赦なくシバき倒す。子供だろうが罪への対応は変えない。農場の連中はとても怖い。あのシーンは緊張感が走ってゾクリとした。
子供をなんとか逃したいけどそれをやれば示しがつかない。心では泣いて子供を痛めつけるしかないケティルの心情が見えるのが辛い。
暴力の世界に向かないケティルの根っこの優しいところが良い。
全く気質の異なる二人の息子とケティルの3人のコンビが何か楽しい。良い親子感も見える。
蛇、トールギルらデンジャラスなお兄さん達も、怖いのにキャラが立っていて魅力的に見えた。
トルフィンが農家での暮らしに癒やしを得ている一方、クヌートの物語は派手に軍記物のコースを進んでいる。彼は着々と出世しているようだ。でも何かかなり心を病んでいるようにも見える。暇さえあれば死霊と会話するくらい精神に来ている。
クヌートの物語とトルフィンの物語が今後どのように交わっていくのかも気になる。
3月で終わるのかと思ったら4月も続行のようだ。
農場ヒロインのアルネイズにも何かあるようだ。彼女の秘密に迫る続きも要チェックや。
ポケットモンスター めざせポケモンマスター
サトシが「君に決めた!」を言ってから一体どれくらいの月日が流れたのだろうか。彼の四半世紀くらいの長い冒険も遂に終わる。四半世紀も街を空けたら知り合いの多くが色々あっていなくなっていることだろう。そう思うと時の流れは偉大にして切なくもある。
こちらを視聴するにあたって、昨年末に盛り上がったダンデとの戦いを再度チェックした。マジで作画が張り切り過ぎていた。猛ブーストで攻めたテンション全開のポケモンリーグ戦からすると、今回の1クール分は野球部でいうところのダウン運動。トップギア時は過ぎて停滞に向かうまでの穏やかな感じで行った。
1クールでこれまでの激動を振り返って綺麗に締める感じ。ゆったりほっこりと共に、なんだか寂しくて胸がキュッっとなる。
OP、EDのアニメにもアニポケ長年の歴史が見られた。オーキド博士のひゃくごじゅういちの歌は神だと思う。未だに聴く。亡き石塚運昇の声がまた聴けたのも嬉しい。カスミのラプラスの歌も神だと思う。
無印アニメからのお供のタケシ、カスミと再会してまた別れるまでの内容を見ても、旅の終わりが近づくのが分かって切な寂しい。
カスミに会えたのが一番の収穫。やっぱり国民的アニメに見る国民的彼女だわ~。カスミちゃんが可愛い。
アニポケ版の大人しい体型のカスミももちろん良いが、ウチのお兄ちゃんがこっそり読んでいた「電撃!ピカチュウ」という漫画に出てくるカスミもエロくて良かった~。なんか色々思い出す。押し入れに漫画があるので、今度引っ張り出して読もうと思う。
カスミを演じた飯塚雅弓の声が思った以上にあの頃のまま。やっぱり声優って声が若い。久しぶり彼女の声を聴いた。好きな声なんだよな。微妙に緩そうな女の声なのが良い。この声がまた聴けたのもすごく嬉しい。
タケシが暴走するとグレッグルの攻撃でダウンさせられるアレも懐かしい。
最終回でライバルのシゲルからリーグ優勝おめでとうを言われるシーンにもグッとくるものがある。
二人はモンスターボールのカスを川で吊り上げ、片割れずつを所持してライバルの誓いを立てたみたいな過去の因縁を持っている。アレもいい話だったな。
微妙に仲の悪かった二人が、四半世紀もあれば分かり合い落ち着いた仲になっている。そこにも成長を感じる。昔のシゲルって思わず殴りたくなる嫌味キャラだったんだよな。
それにしてもシゲルの姉とサトシのママくらいしかスポットがない田舎のマサラタウンからよくもまぁ立派なリーグチャンピオンが出たものだ。
最後には栄光を掴んだサトシも、主人公にしては悔しい思いをしたターンが多かったと振り返れる。負けもたくさん経験してよくぞここまで立派になった。感動だ。
サトシの出世を見れば、あの頃どうしようもなかった同級生が落ち着いたお兄さんになってしっかり成長したみたいな親近感と好感が湧いた。多分皆そう思って見ている。
歴代のサトシのお供ポケモンが楽しめたのも良い。そしてそれはロケット団の面々も同じくで、あちらも実に多くのポケモンを繰り出して来た。
サトシは出世したけど、ずっと出ていたロケット団チームは最後まで平社員だったな。それが面白い。
四半世紀かけて出世無しで、底辺の食堂スタッフにまで落ちていたのはまぁ仕方ないでスルーするしかない。
こちらに出ている声優陣も歴が長い。長年出演した人間達にもありがとうとおつかれを言いたい。
本当に長くてロマンたっぷりの大冒険が見れた。サトシもピカチュウもありがとう。ピカチュウ版で遊んだ時は、別に後ろについてこなくても良いと思い、他のソフトに移してライチュウにした後リターンしたことがあったが、あれにはごめんと言いたい。ピカチュウもライチュウも傑作デザインのポケモンだと思う。
今思えば、最初のゲームのポケモンなんてまだまだ粗いグラフィックで本来可愛いポケモンも結構ブスに表示されたりしていたものだ。それが綺麗なアニメになってこれだけ未来まで残るだなんてすごい。間違いなくジャパニーズカルチャーを支えて押し上げた柱の一角。世界に誇れるジャパンカルチャーがポケモンだ。ありがとう。今回のアニメには大変感動した。
次は主人公チェンジで新章開幕だとのこと。
こちらは見るか見ないか色々検討中。なにせ他に見るものが多いし。
シャドウバース F
年明けからも新旧シリーズキャラ総出で豪勢にバトル大会をやっている。かなり楽しいことになっている。
完全にツバサ先輩目当てでチャンネルを合わせる枠になっているな。このアニメは女子キャラが秀逸で男子ーズは割りと空気。
ツバサ先輩がバトルに負けてからやはり勝者になりたいと燃え上がるところは良い。普段クールなお姉さんも分かりやすく熱血モードに入った。
レンが意外にも出世して上位ランカーに仲間入りしていた。黒くて元気な特撮マニア女とか絶対モテるだろうに。
そんな感じでカードのルールもよく知らないのにずっと見ている。それからNEWSが歌っているOP曲がとても格好良い。
魔術士オーフェンはぐれ旅 アーバンラマ編
オーフェンもマジで頑張るなぁ。森久保祥太郎のライフワークとも言えよう長丁場な現場。最初のオーフェンをやっていた時分だとまだまだぺーぺーだったであろう森久保祥も今やプロダクションの頭だからな。人間も時代も変わるってものよ。
このはぐれ旅シリーズも始まってからが長い。丁度コロナで騒ぎ始めたくらいの2020年1月からのスタートだったとさっき調べて分かった。もう3年目かよ。時代の流れが速い。
もうはぐれすぎて何ともいえない旅だなぁ。これもはぐれっぷり要素なのか、同期の他作品よりも数週間遅れてのスタートだった。なので終わりが4月頭にまで潜り込んでいる。
シナリオと関係ないことだけど、男の赤ハチマキってやっぱり良いなぁ。Gガンのドモン・カッシュの時代からアレは良いと思っていた。オーフェンは赤ハチマキが似合うイケメン。
今回はエドとロッテーシャの男女のシリアスな揉め事が印象的。ロッテーシャみたいな芯の強い女はちょっとグッとくるよな。
最初は無害だと思ったライアンが段々おかしいことになり、最終回まで残る強敵になったのは意外だった。こういう心が壊れた空っぽ人間の役を榎木淳弥にやらせると大変マッチする。今期のイチオシ枠となった「冰剣」での頭すっからかんのバカの演技も光っていた。
ライアンがクリーオウに迫る危機的場面も印象的。ライアンの技でクリーオウが触手攻めというか植物のツタでぐるぐる巻きにされるシーンはちょっと良かった。
本作は元気で可愛いクリーオウを楽しむ枠でもある。なのに何でいつも長ズボンなのだろう。たまにはミニスカを穿けば良いのに。昨今のアニメヒロインにあるまじき駄目ファッションだよな。
後半ではディープドラゴンになってしまうなど、今回はクリーオウも大変な目にあっている。
チビ二人組のアニキの方のボルカンの喋りがウザい。これも記憶に残る。
普通に見て楽しんでいた。たまにははぐれ旅も良いものだ。
ここで終わりかと思いきや、なんと4月からも新章をスタートさせるとのこと。まさかの連続で来たか。ちゃんと見るから安心してしっかりはぐれてくれ。
メガトン級ムサシ シーズン2
放送スタイルが歪な大遅刻魔神過ぎる。年明けからちょこちょこやって3月末でやっと終わった。ムサシよぉ、いくら何でも難航すぎだろう。
もっとスマートに出来なかったのか。それくらいアニメを作る現場は何か波乱に満ちているようだ。別にコロナがなくても決して余裕たっぷりな訳ではないらしい。
同時多発でめっちゃアニメをやっているから、こうも休まれるとその間に次々覚えることがあって以前の内容が頭から飛ぶ!
戦いは物語の革新に触れるまで激化していく。討つべきは異星人かと思いきや、実は地球内部にこそ真に討つべき悪者がいた。これは逆転の展開。結局正すべきは身内の中にあったか。
ロボットデザインがご機嫌だ。ガンダムみたいなリアルロボよりはややぎゅっと潰した重量感あるデザインが良し。終盤に迫って大活躍したムサシクロスが格好良い。
後半のロボ戦はなかなかに騒々しい。迫力がある。これで作りこむのに時間がかかったのか。
人類、異星人が戦争をしているのを上から見ているアダムとイブなんて神秘的別勢力まで出てくるのは驚き。そんなファンタジックな世界観だったのか。
二期はあちこちでラブの花が咲いている。
マーガレットと九世が思った以上に深まっていた。
テルくんも南さんとの愛の結晶を順調に育てていた。赤ちゃんが早くも歩いて「パパ」と言ってくるので、昔はツンツンしていたテルくんも思わずウルリと来ていた。良かったじゃんか。最終回ラストではこの赤ちゃんがもっと大きくなった姿が映って終わる。これって続きとかあるのかな。
一番の見所はアーシェムのサクセス物語。地球で家出姫みたいなことをしていたのを連れ戻され、その後は母の期待を越えてボスになって、最後は大和と再会してハッピーに終われた。
意外なのはアーシェムの方からグイグイ来ること。序盤だともっと大人しい子かと思った。アーシェムの方から大和にプロポーズしているし、別れの間際、そして再会後にも自分から熱烈キッスをしている。向こうからしっかり惚れて来ているのね。演じた黒沢ともよの声も良い。
最終回に大和と再会する砂漠でのシーンは若さとラブがたっぷり詰まっていて良い。アーシェムが助走をつけてジャンピング熱烈ハグからの押し倒しをかます。そのままとどめは馬乗りでキッスとラブの流れ技を見せてくれた。下が砂じゃなかったら大和の頭にダメージがかなり行ってるはず。
こういう恥ずかしいまでに真っ直ぐなラブって良いんだよな。若くあるってことは恥ずかしいこと、その逆もそう、みたいなことを「男はつらいよ」でも言ってたなぁ。
むさいおっさん枠だけど伊伏隊長も良い味を出していて好き。ジュンとの師弟コンビも良いな。この二人は仲良しで相性良いよね。
ラストは荘厳な組曲の中、全キャラ総復習で2シーズン分の熱い戦いのまとめとした。結構面白い作品だったし、良い声優を集めていたのもナイス。
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