上半期、遂に終わったな~。感覚としては秒だった。
この半年、たくさん笑った記憶があります。ならば人はそれを幸福と呼ぶ。それがある人生こそ我が誇り。
感じやすいお年頃なので、そんなテーマを胸に感じ入っています。今日も夕日が綺麗だ。でも西陽が暑い!
といわけで私をたくさん感じさせてくれたアニメ達の振り返りを始めよう。
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機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2
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問答無用でキービジュがめちゃ喧しい。数多っ!
年明けに延長戦持ち越しとなった1期最終回の不穏オチから待つこと1クール。春が来て楽しみな2クール目が来た。
主人公カップルがあんな血みどろの再会を果たして以降一体どうなる?
ちなみに2クール目も一度総集編を挟んだことで、最終回がギリ7月の頭に突っ込む事となった。内容は良かったけど、完走するまでは結構安定しない走りだったんだな。でも終わりが良かったら、過程は最大限忘れるのが我が国の国民性なので、そこは問題なし。
心配だらけの開幕からすったもんだの末に色々とまとまり、昨晩の放送にて目一杯の祝福に包まれる中、大団円を迎えました。ありがとうスレッタ、ミオリネ、グエルくん、そして全ての子供達(←誰?)。
最初は血みどろの戦場を呼び込んだスレッタにミオリネがドン引きしたことで、円満夫婦仲も解消状態に。始まりからキツイ。
ミオリネは一行と行動を共にしないターンが増えた。その間トマトの世話をするスレッタの何とも甲斐甲斐しいこと。
そのトマトは収穫後しっかり保管していたため、後の事件時には非常食になる。トマト購買意欲が湧く素敵な作品でした。そろそろ美味しく熟してくる季節。
お嬢様なのに庶民じみた土いじりを趣味とするミオリネの儚いヒロイン性にはかなり萌える。
ミオリネがいないことでスレッタが普通に浮かない表情を見せる。寂しい彼女の身に寄り添ってあげたくなるクールになりました。
ミオリネの戦いは外交の場にあり、そこではさしもの強気なお嬢様も痛い洗礼を受ける。思ったように世界は回らず、自分もその上に上手に乗っかれない。ミオリネも精神的にかなり痛手を追い、その末成長していく。応援したくなる。
ソフィ、ノレアのよその魔女達が学園に潜り込み、内部でガンダムを起動させてぶっ放すからもう大変。
殺しは無しの学園内デュエル秩序が崩壊し、一気にスリルかつデンジャラスな空気感が到来した。
スレッタの戦いも学園内喧嘩ではなく、命を賭けたガチのヤツへとシビアにステージアップしていく事に。
2クール目は主要キャラクターにとってとにかく試練の日々だった。
システムに飲まれて死が迫る中でも攻めの一手を緩めないソフィの戦いは壮絶。その死もやはり壮絶なものだった。
いつも可愛らしく人外を演じている井澤詩織の芝居に鬼気迫るものを見た。そんな珍しい経験もありました。
ソフィの退場があまりにも早かった。しかしキャラ性としては強烈なインパクトを刻んでくれた。
続くノレアの物語も切ない。
当初は生死の観念が欠如した冷たい人間性が見られたが、後に遺品となる例のスケッチブックが発見されたあたりで話が変わってくる。
不惑かと思われたノレアの感情に大きな揺れを見た点も印象的。悠木碧はこういうボソボソ言う怖い女の芝居が映える。
男子サイドの主人公でもあった(←私はそうとしか思っていない)グエルくんの青春第2章も過酷極まりない状況からスタートする。
お坊っちゃまだった彼が父を失い、名誉を失い、落ちるところまで落ちてレジスタンスの捕虜になっている。
魂が限界状態手前くらいまで抜けかけていたグエルくんだが、戦火の中で人命救助を行わなければならない使命感から、死にかけの魂を復活させることに成功する。腐っても根は熱き戦士ということだった。良かった。
あの凄惨な事件以降、グエルが再び立ち上がり、親父殿のポストについて世界を回し始める。彼のサクセス物語がやっと調子良く上向きになってきた。
スレッタに決闘で勝って勢いも取り戻した彼が元気に輝いてく姿を見れて良かった。降格したスレッタの制服が変わるのも新鮮な発見となった。どちらの色の服でも良い。
愛する弟とガチ揉めする危ない展開もあったが、そこはなんとか大事なく収まって良かった。グエルくん死んじゃうのか思って焦った。
1期の落ちぶれようが酷すぎたことから、昨年の全アニメ中最も報われて欲しいキャラランキング1位を取ることとなった(←私の中だけでの戦い)。
グエルくんがスパロボに出たらめっちゃ鍛えたい。
初登場からずっと何か怪しかったシャディクの青春も濃い。
とりあえずイケメン。良い女を複数人侍らす彼の甲斐性を、世のポンコツ紳士共も見習った方が良い。シャディクガールズは有能。
一見チャラく見えるシャディクにも堅固な思想があり、それゆえグエルとガチ揉めの流れに突入していく。ここらへんは誰か死ぬの?と焦った。
何を考えているのか分からん気味の悪さもあったが、そこが良い味を出した好ましいキャラだった。古川慎のこういうキザな感じで思わせぶりな言動に出るキャラの芝居はとても良し。
他に注目すべきは、スレッタの人間性形成の采配を行って来た怖いママンのプロスペラ。
何を考えているのか分からなかった彼女の真意が徐々に見えてくる。そして見えて来るほどに狂気性を孕んだ内容だと恐怖する。
この狂気にも似た感情は、全て実の娘へ向けた愛だと判明する。なんだかんだあっても根っこは多くの母と同じ。怖いけど真実の娘愛を持つ究極ママ人間でした。
能登麻美子の芝居がホント怖い。他の番組だと可愛らしいママンをやっているのに、この作品ではめちゃ怖い。芝居の引き出しが多い万能家具のような役者だと思います。素晴らしい。
ある種洗脳支配にも見えるママンの教育から抜け出して己の進路を取るスレッタの心の成長にも良さがある。
お母さんが言うことは全て正しい。だからお母さんの意見を自分の意見にする。これは信頼と愛が成せると良く取れる一方で、娘の方は思考を放棄した空っぽバカ人間だと取ることも出来る。
ママンは確実に自分より先に死ぬ。では本当の答えはいつだって己1人で見い出せねばならぬ。そうじゃないと真に成長を遂げた命だとは言えない。
後半のスレッタは、決して安い反抗ではなく、己が信じた道を行くためにママンとの別離を選ぶ。この成長に私は、その他地球に点在するスレッタ推しは歓喜したのであった。スレッタのあの変な眉毛が好きです。
テーマ性としては、親子愛だったり、その愛が生み出すモラトリアムから脱却する子供の成長をも描いた作品だと思える。
スレッタのみならず、ミオリネやグエルも親と向き合い、やがては己の意志を強く持って精神的に独り立ちする。これは私のようなしがないオタクですら行って来たことである。そのくらい皆が通って然るべき道。
見る者へ向けて、人が当たり前に目指す方向を示した心理的に響く内容が良かった。
この2クール目から加速度的に私の感心を奪ったキャラがセセリアだった。これは普通にエロくて浅黒いからグッド。
誰彼構わず強めに煽る。そんな人生あおり運転爆走中な彼女の生き様は怖いけどゾクリと来る妙味があって好ましい。
山根綺のこういう冷たい喋りの芝居はここで見るのがお初かも。良いと思います。
やはりガンダムが登場してからの戦闘シーンの迫力がすごい。めちゃ格好良い。この絵を描くのがキツいから放送休みを入れながらの仕事になったのだな。
ガンダムXのGビットのように、武器の一部ではなく、大きいユニットそのものを遠隔操作して飛ばすシステムがこちらの作品にも見えた。ガロードやジャミルの青春が今一度脳内フラッシュバックされて血液の温度が上がった(←病気か?)。
最終回はなんとも牧歌的風景の中で締める。なんて平和な黄金の景色だろうか。ターンエーの最終回もゆったり田舎風景で終わったような。
最後はスレッタとミオリネの2人が良い感じで語らっていたので、「よし、そこでキッスしろ、どっちからでも良いから」と心の中で煽っている私がいた。ちゅ、スケベでごめん。
でもそれは無し。ちょっと、いやだいぶそれが見たいとも思ったが、まぁガンダムはそういう欲求を満たすものではありません。
この大団円を受けて、ヤフートレンドワード上位が「水星の魔女」で埋まるというお祭り騒ぎが起きた(ネットの中だけの話)。
日本のオタクはとりあえず声が元気。これもきっと国民性。
振り返れば異質なテンション、作風のガンダムだったが、これはこれで新時代の風として全身で浴びて気持ち良いものだった。
スレッタ、ミオリネのカップリングは良し。おどおどしたスレッタの方がデカくて、小さいミオリネがキャンキャン吠えるという体格と中身の設定もグッドでした。演じた市ノ瀬加那、Lynn両名に拍手です。推します。
全体的に良かったのだが、ちょっと物足りない点もある。
メイン以外のキャラが多く、各員個性的で魅力があるのだから、そいつらの良さをもっとプッシュするターンがあっても良かった。
ニカとかチュチュはじめ、その他の仲間達もいい感じだし。にしてもチュチュの頭、相変わらずやべえな。爆発していないのにしているすごい頭。富田美憂の声も好きだわ~。
物語というよりキャラをもっと見たくなるものだった。
最近では12話でも長すぎる!ってのが出てくるのに、それに反してこちらは12×2セットでももっと見たいという稀有な出来となった。ホント、たくさんあるアニメ各作品のクオリティと視聴満足度に落差がありすぎる。
めちゃ楽しかったっす。BDが全部出たら改めて一気見したい。
最終回後のキャスト出演振り返り番組をYou Tubeで見たけど、あれも良かったぞー。市ノ瀬加那とLynnがやりきった後に女泣きしているのにキュンと来ました。
話やや変わって、最終回終了と共にガンダムSEED劇場版情報が解禁された。
コイツはアガる!またイザークに会えるね。彼、出るよね。彼がいないとSEEDの最終戦でキラ達サイドがかなり危ない事になっていたはず。だからイザークにも祝福を。20年ぶりに「痛いぃい!」。
彼の事も推しています。
青のオーケストラ
色味、語感、字面から去年やっていた「ウマ息子」こと「群青のファンファーレ」を思い出す。となると不穏な感情も湧き出すわけで。
でもこちらは安心でした。こっちの方が好きです。よりファンファーレが聴こえます。
この春NHKで始まった青春音楽アニメ。NHKの音楽ものといえば、ちょっと前には「ピアノの森」をやっていたな。音楽とアニメの融合は、ココの得意分野になっているのかも。
でも一部では演奏時のCGがカクっているというツッコミを聴くこともあったり。私はセガサターンのガッビガビのCGに慣れ過ぎているので、令和時代に生まれたCGなら超未来って感じでありがたく見れます。人ってのは便利に慣れてそれが当たり前になると、もっと上を目指して文句も垂れてしまうものだな。まぁいいじゃないか、カクっていても青野くんは一生懸命演奏しているのだから。NHK番組を見ていると優しい気持ちになれます。さすが教育チャンネル!
主人公の青野くんは「僕ヤバ」の市川くんを綺麗にしてバイオリンを持たせたみたいな見た目をしている。ていうかイマジナリー京太郎の方に近いかも。
なんだよこの鬼太郎ばりの片目隠しヘアスタイルの乱立は。自分のデコと目に自信を持て。陰キャに留まるな令和男子!と活を入れたい今日この頃。
バイオリン演奏中に横揺れすることで両目が出るのは、たまに訪れるラッキースポットって感じで良しでした。
それから「僕ヤバ」要素といえば、バスケの授業で顔面にボールを食らうのも共通していた。
本家では山田さんがバスケボールを顔面に食らって鼻血を吹くが、こちらでは青野くんが顔面に食らってしまう。同じクールにバスケの授業の危なさが見える作品が二つもあった。
桜木花道じゃないけど、私はどっちかって言うと人にボールを食らわせる側の人間でした。その点オンリーでは(あくまでそこオンリーのことね)同級生に嫌われていました。
ヒロインのりっちゃんこと秋音 律子はウジウジしない快活な少女で良い。
髪型、言動、加隈亜衣の図太い女子の芝居、なんとなくの雰囲気、全部合わせてエヴァのアスカ・ラングレーぽい。
結局いつの世の男子もこういうちょっと荒いくらいのギャルが好きなんだと思います。私も好きです。推します。
同じ日の朝には、プリキュアでめっちゃ慎みある控えめな少女を演じて、こちらの番組ではちょっと荒くて剛毅な女を演じる。そんな加隈亜衣の芝居もグッドです。
りっちゃんともう一人の麗しいヒロインのハルちゃんも良い。りっちゃんには悪いけどハル派かもしれない。こちらは更に推します。
2人が中学時代にぶちあたったクラスのイジメ問題はショッキングなものだった。悪いギャルを引っ叩くりっちゃんは勇ましい。
暴力は基本的に封じた方が良いけど、解き放つ時は解き放って問題ないコミュニケーションの手段だと思う。私もそうして来たし。
友のために怒って拳を使えるくらいの友愛精神がある子の方が良い。
ハルをイジメた闇のギャル軍団が許せん。ヤツラに5Lバケツマックスに汲んだ水を頭から全かけしたい。コレ、私もイジメでなく喧嘩で同級生にやったことがあるけど、マジで信じられないくらい大人に怒られました。何があってもバケツ経由で人に水をかけるのはお勧めしません。
高校に上がってからのりっちゃん、立花さんの喧嘩は怖い。なんて険悪ムードなんだ。野次馬魂から思わずその場に居合わせたくなる。キャットファイトの観賞が嫌いではありません。
立花さんがギャンギャン言い過ぎだろう。あれはいくら事実を言っても、言い方がキツイことであっという間に敵を量産してしまうタイプだな。見ていて痛いが、それとは別に元気なのも確かなので、元気人間大好きな私としては彼女のことも良質ヒロインとして押し上げたい。
こんな感じで、人の愚かさを割りと簡単に許せちゃう人間です。そりゃもう悟ってますとも。
それから飯を良く食う貫禄ありな女の姫ちゃん先輩も良かった。
事故とはいえ、青野がハルの着替えを覗いてしまうシーンはNHKなりに頑張ったご褒美シーンだった。青野のラッキースケベ発動ターンだった。これが多く発動出来る男子が勝ち組だとは言わないが、少なくとも絶対に負けではない。
音楽アニメなのにヒロインの想い出ばかりなのは良くない。
私はクラシックも好き。
作中で聴こえた「カルメン」は良い。なんだか心が寛大になる癒やしの音色だ。
青野くんが父との関係に持つトラウマが今後はもっと物語に活きてくるような気もする。父ちゃんが意外とギャル男ぽかった。
2クール目も連投で行くので、この夏はりっちゃんとかハルちゃんとエンジョイしようと思います。クラシックもたくさん聴きたいっす。
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